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No.250 |
新年の御挨拶 ISASニュース 2002.1 No.250 |
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所長 松 尾 弘 毅明けましておめでとうございます。 昨年は省庁の再編で明けました。宇宙科学研究所はこれまでの研究機関課から離れて,国立天文台とともに,文部科学省研究開発局宇宙政策課の所掌となりました。 4月には宇宙科学研究所,宇宙開発事業団,航空宇宙技術研究所のいわゆる宇宙3機関が連携して研究プロジェクトを実施するための運営本部が発足し,本研究所の小野田教授が本部長に就任しました。このような具体的なシステムづくりとあわせて3機関の在り方の検討が更に進められた結果,8月には遠山文部科学大臣から3機関統合の方針が示されました。これを承けて,9月には青山副大臣を長とする統合準備会議が発足し,これまでに新機関の機能についての議論を終え,今年度中に全体の骨格を定める予定です。 宇宙研が属している大学共同利用機関全体についても国立大学共々法人化の議論が最終段階を迎えており,今年度中には結論が出る予定です。 一方,研究活動ではM-Vの回復が順調に進んだことが特筆されます。7月に第2段M-25モータ,9月に第3段M-34モータと進み,去る12月には第1段M-14モータの地上燃焼実験が無事終了しました。色々な曲折を経たC/Cスロートの製作に苦闘された関係者の方々,12月の荒天の能代で辛抱強く実験を成功に導かれた実験班の方々に,敬意を表します。第2段,第3段については幸い実験当日現地に居合わせることが出来ました。去年楽しかったのはこの2日間だけということに書いていて気がついたというのは余談です。 ほかに金星オービタが認知されたことも将来に向けて明るい話です。さらに日本全体でいえば8月にH-IIAの初号機が成功し,ある種の落ち着きが得られました。新年には2号機で宇宙研の超高速再突入実験機DASHが打ち上げられます。いいネーミングをしてくれたと思っています。 さて,昨年末には1993年以来8年ぶりの外部評価が行われました。宇宙研の成果,将来計画は高い評価を受け,特色を生かし新機関に積極的に取り組むように勧告されました。 その通りの一年にしたいと願っています。 (まつお・ひろき) |
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