幹事 川口淳一郎

今年も、アストロダイナミクスシンポジウムの講演募集の時期となりました。ご案内申し上げます。おかげさまで、今年は第30回目を迎えます。あいにく、新型コロナの影響で、外勤や出張が思うにまかせない状況が続き、また集会の開催も不自由な状況にあります。今年は、記念すべき機会ではありますが、不確実な状況が続きますので、オンラインでの開催とさせていただければと考えます。

宇宙開発が高度化し、ロボティクス、編隊飛行、月・惑星探査などと、応用力学に基礎をおきながらも、航法・誘導・制御の研究領域でもあるアストロダイナミクス分野の重要性は、ますます高まっているように思います。JAXA等のプロジェクト関係者が、大学や、研究機関の方々と、各種の研究課題を話し合い、理論の応用を模索することは大いに有意義であると考えております。われわれアストロダイナミクス関係者としては、ときには、純粋に研究・技術論議に時を過ごす機会を確保したいものと考えております。

昨年度は講演数が80件、参加登録者数も200名を数え、大変に盛況でした。今年度も、発表時間の確保を第1に、1件あたり30分間を確保し、十分な発表時間と質疑時間を用意して、満足のいただける量の後刷り集を掲載する方針でおります。内容は、できるだけ構想やシステム記述様の総論的なものは避け、地味ながらも基本的な研究・技術課題に焦点をあてて取り組みたいと考えております。未完成あるいは途上の研究・技術発表も多いに歓迎したいと思います。大学院生や若手技術者の方々の参加も期待しています。後刷り集は英語にて掲載いたしますので、以降の国際学会への投稿の準備の機会としても活用いただければ幸いです。なお、掲載、公開に問題のある方の原稿につきましては、掲載内容を制限いたしますので、あらかじめお申し出ください。

昨年度はISTSが開催されましたが、ISTSで発表された内容でも構いません。当シンポジウムは既発表の内容でも発表を受け付けます。後刷り原稿は全員に提出していただきますが、著作の関係で、アストロダイナミクスのpageに掲載しないことを希望することも可能です。アストロダイナミクスでは著作権の譲渡を求めません。留学生の方にも積極的にお申し込みいただければと思います。

開催日

2020年7月20日(月)〜 21日(火)

開催場所

オンライン開催

講演募集テーマ
  1. 宇宙ロボティクス。マニピュレータ、ドッキング。
  2. 衝突を含む多剛体系の運動
  3. いわゆる衛星の姿勢・軌道運動。およびそれらに関した制御、同定問題。
  4. 柔軟性を考慮した衛星のダイナミクス。LSSのモデル化。LSSの制御問題。テザー。構造物の同定問題。LSSのロバスト制御。
  5. スペースプレーンの飛行力学、制御。再突入時のダイナミクス。エアロキャプチャ、エアロブレーキなど空力的な軌道制御。
  6. 軌道の最適化問題。軌道計画、ミッション解析。
  7. 深宇宙探査機の軌道決定、航法。光学航法。エンカウンタ時の航法、誘導。
  8. 上記の諸問題に関連する、地上シミュレータ実験。制御実験。
  9. 月・惑星探査ミッションに必要な探査機・ローバ・地上支援システム。関連するロボティクス、画像処理、AI、センサ、情報処理、制御、着陸。
  10. フォーメーションフライトに関わる航法、誘導、制御問題。
申込方法

申し込み用紙に必要事項を記入し、200字程度の講演要旨を添付の上、E-MAILにてお申し込み下さい。

申込期限

2020年6月30日(火)【必着】
尚、講演集は後刷り(英語)となります。発表は日本語です。
一部、外国人のセッションが設けられる可能性があり、英語発表をお願いする場合があります。

申込・問合せ先

JAXA宇宙科学研究所 川口研究室 深沢 美和
TEL:050-3362-6034
FAX:042-759-8322
E-MAIL:astro_secretary@jaxa.jp
Web:http://www.hayabusa.isas.jaxa.jp/kawalab/astro/2020/index.html