MAG
磁場観測器(MAG)
目的
直交する3方向の磁場を測ることにより、ベクトル磁場を測定する。電離層中の磁場の空間変化を観測することによって電流の構造を特定し、スポラディックE層の生成に伴う電磁的物理過程の理解を進める。
特徴
従来の宇宙機で磁場観測用に多く用いられてきた平行フラックスゲートセンサに代わり、極細のアモルファスワイヤをコアとして用い、小型省電力を実現した基本波型直交フラックスゲート(FM-OFG)センサを用いている。
FM-OFG は、火星衛星探査計画(MMX)や長周期彗星探査計画(Comet Interceptor) への搭載に向けた開発で実績を持つ。更にASIC集積回路技術による回路の小型化の開発を行い、S-310-46 MAG で初めて搭載品に応用している。
仕様
FM-OFG センサと回路を組み合わせた構成を持つ。観測ロケットに搭載される他機器からの磁場ノイズを避けるために、センサは頭胴部の上部に搭載される。サンプリング周波数は200Hz である。

図1. MAG センサ部
◆センサ部 質量(ハーネスを含まない):413g
大きさ:W100mm D100mm H82.8mm

図2. MAG 回路部
◆回路部 質量(ハーネスを含まない):1629g
大きさ:W180mm D173mm H82.8mm
◇本研究は文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費 JPJ000959 によるものです。
MAG班
本観測器は京都大学大学院理学研究科、同大学生存圏研究所およびJAXA環境試験技術ユニットに所属する研究者と大学院生の共同研究として開発され、(有)テラテクニカにより製造されました。