観測ロケット実験グループ長　羽生宏人

宇宙科学の発展に向けて多くの学術研究が進められています．研究の中で，あるいは研究の発展の先には宇宙空間での実証が必要になるはずです．観測ロケット実験で提供する宇宙実証機会をより多くの方にご活用いただくため，このＨＰを通じて適切に情報をご提供し，今後の実験計画立案や実行に役立てていただきたいと考えております．

観測ロケット実験では，搭載機器の開発を通じて専門性の向上が期待され，計画管理に接することによるプロジェクトマネジメントの理解が深まります．観測ロケット実験提案が採択されると，ミッションを具体化した上での計画立案，搭載系の設計検討，設計検証，実装評価など，ロケットに搭載して打上げるまでに多くの検討が行われます．合わせて搭載機器や関連作業についての安全マネジメントについても学ぶことになります．スケジュールを管理し，ゴールとなるフライトオペレーションに至る工程を計画通り進めることは簡単ではありませんが，その経験は大変貴重です．将来，科学衛星ミッションの計画を考える上でも大いに参考になるでしょう．ぜひ私たちと一緒に宇宙実験を経験していただき，将来の宇宙科学ミッションや学術研究，機器開発に役立てていただければと思います．