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ここでは、古典力学の応用問題として二体問題を勉強しよう
。
二体問題とは、二つの質点からなる系の運動を解く問題であり、これは解析的に解ける (=解を式で表すことができる)。一方、
限られた場合を除いて、三体問題は解析的に解けないことがわかっている。三体あるいは
それ以上の質点が存在する場合の運動を解くには、数値的な解法に頼らざるを得ない。
宇宙にはたくさんの天体があるわけで、厳密な解を得るにはコンピューターを走らせて、たくさんの連立
運動方程式を数値的に解くことが必要なわけだが、多くの場合、二体問題に、他の天体による
微細な影響(摂動)を考えれば十分である。たとえば、人工衛星の運動を解くときは地球の重力のみ、
(太陽や月の影響は微少)、惑星の運動を解くときは太陽の重力のみ(他の惑星や恒星の重力は微少)を考えれば、
大体、事足りる。
Subsections
Ken EBISAWA
2008-01-30