ISACS−DOCは,実は開発当初,診断機能に重きを置いていました。診断機能とは,異常が起きたときにその原因を教えるものです。でも実際に運用してみると,本当に大事なのは,何か起こりそうだという初期段階で異常をとらえ,専門家に適切な処置をしてもらうことだと考えるようになりました。現在は,監視機能に重点を置いています。
ISACS−DOCはこれまで,地球から遠く離れる軌道をもつ衛星・探査機向けでしたが,現在,低軌道地球周回衛星であるASTRO−F向けのシステムを構築しています。衛星は,地球の低軌道を周回するものが大多数です。それらの衛星の“健康維持”に役立つことができればと思っています。