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ペネトレータ完成に向けて再始動!

サンディア実験


 月探査衛星LUNAR-A計画で搭載予定のペネトレータは,開発最終段階の2003年11月の実験で不具合が発生して以来,種々の検討を経て対策方針が固まり,2年ぶりの貫入実験を米国ニューメキシコ州,サンディア国立研究所にて行いました。今回はメーカー(IHIエアロスペース)主催の実験で,これまでに貫入実績のない搭載機器個別の耐衝撃性を確認するのが主目的です。リセットセンサー,リセット回路,そして電子部品などを搭載し,実験に臨みました。

 貫入実験は,現地のテクニシャンたちによって順調に行われました。前回とほとんど変わらないスタッフ陣だったので,久しぶりの再会を喜び合いました。11月9日午後1時40分に無事,射出実験遂行。射場から数百メートル離れている退避場にも,射出時の衝撃がドシンと伝わってきます。今回実験に初めて立ち会われた上杉先生は,このかなりの迫力に「これでよく搭載機器が耐えられますね」とのご感想。

 実験後の現地でのチェックで,リセットセンサーがすべて動作したこと,そしてリセット回路も貫入後正常に動作することを確認しました。現地では確認できないものもあるのでまだ安心するのは禁物ですが,最も心配していたリセットセンサーの動作が確認できたことで第一関門は突破できたかなと思い,ほっと胸をなで下ろしました。


貫入実験後のペネトレータの動作チェック状況。
チェックを実施しているのはIHIエアロスペースの北岡氏。

(田中 智) 


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