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中国の技術者がISAS来訪

中国空間技術研究院の7人の宇宙技術者と鶴田浩一郎宇宙科学研究本部長(前列中央),的川泰宣対外協力室長(後列左端)。


 さる10月17日(金)20日(月)2日間,中国空間技術研究院の7人の宇宙技術者が相模原キャンパスを訪れた。両国の月・惑星探査計画がそれぞれ紹介され,活発な質疑応答が行われた。日本側からは,「のぞみ」「はやぶさ」をはじめとする現在進行中および検討中の太陽系探査の諸計画が,中国側からは現在進められている月探査計画が語られた。

 中国では,さる10月15日の有人宇宙飛行の成功に続いて,初の月オービターのミッションが進行中である。探査機は「東方紅」衛星のバス(通信や電源などの基本機能)を利用し,重量2350kg(うち科学ミッション機器は130kg)である。目下のところ設計段階にあり,2005年12月から2007年3月までの間に,長征ロケットによって西昌発射場から打ち上げられる予定である。

(的川泰宣) 


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RVT3回にわたって飛翔



 久々の明るいニュースが北国の空に舞った。さる10月14日から能代多目的実験場で行われたRVT(再使用ロケット実験機)の第次離着陸実験は,10月31日に無事終了した。稲谷芳文教授を中心とする実験班は,予定通り3回にわたって離着陸飛行を実施し,最高42mまでの離陸上昇と着陸を行った。この実験により,従来の使いきりロケットと異なる再使用型ロケットの短い間隔での繰り返し飛行や,機体の軽量化,エンジンの耐久性などについて,多くの知見を獲得した。

 今後は,着実に高度を伸ばす実験を積み重ねながら,100kmを超える飛翔能力を獲得し,いずれ何度も繰り返して使用できる観測ロケットの代替機にすることが,実験グループの夢である。この方式の飛翔体は,アメリカで「デルタ・クリッパー」という機体が開発されたことがあったが挫折した。健闘が望まれる。

(的川泰宣) 

実験準備中のRVT(再使用ロケット実験機)


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ISASニュース No.272 (無断転載不可)