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M−Vロケット7号機噛合せ試験


駆動試験中の第1段ノズル(前部)と動作を見守る担当者

 M−Vロケットは昨年7月にX線天文衛星「すざく」、今年2月には赤外線天文衛星「あかり」の連続打上げを成功させていますが、今年度夏期に太陽観測衛星SOLAR−Bを打ち上げるべく、4月3日よりゴールデンウィーク前にかけて、噛合せ試験を相模原キャンパスで実施しました。

 噛合せ試験とは、工場で製造完了したM−Vロケットの全機器を所定の位置に搭載し、その機能および電気的インターフェースを確認することが目的です。搭載機器はここでつながれ、初めて一つのシステムとして機能するのです。この「初顔合せ」はM−VとSOLAR−B間でも行われ、ロケットと衛星をつなぐ「接手」の機械的フィットチェックや信号ラインの電気的確認試験が無事終了しました。300点にも上る機器・計装ラインの搭載作業も順調に進み、機器に「灯を入れて」(電源をONにして)機能・動作の確認試験を実施しました。噛合せ試験の終了をもって、M−Vロケット7号機は内之浦の打上げ場に行く準備を完了しました。

 「すざく」打上げから「あかり」打上げまでは、M−V始まって以来の半年間隔でした。それに加え、「あかり」の打上げは初の南向きでした。7号機は、これら2機の打上げと並行するタイトなスケジュールをこなして製造してきたものですが、この試験で正しく製造されたことが確認されたのです。

 長寿命で大活躍した「ようこう」(SOLAR−A)なき今、SOLAR−Bの一刻も早い打上げが世界から望まれています。SOLAR−Bをきちんと軌道に届け、M−Vロケット半年間隔の連続打上げの最後を、7号機でしっかり飾りたいと思います。

(竹前 俊昭) 


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