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実際にしている仕事はどんなことなの? |
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性能のいいロケット用推進剤(固体推進薬)を開発するために、新しい化学物質の性質を調べたり、推進剤がどのようにロケットの燃焼室の中で燃焼していくか、といった化学的な現象を理解する研究をしています。当然のことながら、研究用に自分で推進剤を調合して燃焼試験をしたりします。
計算した化学物質のレシピをもとにハンドメイドで推進剤を作れるのは、JAXAで私だけかもしれませんね。
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子供のころはどんな子供だったの?
好きなものとか、夢中になったものは何? |
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ひとことで言えば「破壊王」。とにかく幼少期は、身の回りのもの、たとえばTV、ラジオ、カメラ、電話機などなど・・の中身がどうなっているのか知りたくて、ネジを外しては解体していました。ビリッとしたり怪我をしたりと楽しみましたが、父は大切なものが形を変えていく様にきっと影で涙していたに違いありません。今では壊さずに機械を使うようになりましたが、あいかわらず中身が気になって仕方ありません。
割と手先が器用な方なので、工作は得意です。研究の場でも自ら実験装置の設計をし、図面を書いて工作をしますが、その原点は「破壊」にあったのかもしれません。
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どうして宇宙の仕事をしたいと思ったの? |
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「スケールが大きくていいなぁ」という単純な好奇心でロケットの世界に飛び込んできました。まさか本当にロケットを扱う仕事に就くとは夢にも思いませんでしたが、毎日楽しく研究に取り組んでいます。M−Vロケットの打ち上げの際には、その組立て行程をじっくりと間近で見ることができて感激しました。
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これから宇宙開発、宇宙研究はどうなるの?
どうなればいいと思いますか? |
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飛行機と同じようにロケットに乗って、人が自由に地球を飛び出すことができるようになればいいと思います。また、宇宙から得られる新しい情報が社会に還元されるシステムがたくさんできることを願っています。そのためにもロケットが確実な輸送手段となるよう研究を積み上げなければなりません。
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地球の子供たちにメッセージをどうぞ! |
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研究には、学問だけでなく、生活の中で得たさまざまな経験が生かされます。目の前の現象が当たり前のことと思わずに、なんでこうなるのか、と疑問を抱くことも大切なのではないかと思います。
また、直面する課題に「難しいからできない」と簡単にあきらめず、ひとまず挑戦するのはどうでしょうか。全力を尽くしてみれば、もしかすると突破できる壁なのかもしれません。これは研究者の基本的な姿勢だと思っています。好きなことに本気で取り組める研究者は幸せだと思います。 |