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天体解析

Mrk 766 ©︎Hubble

活動銀河核Mrk 766 ©︎Hubble

活動銀河核のX線解析

私たちの天の川銀河やその他の銀河には多くのブラックホールが存在しています。よく間違われますが、ブラックホールは宇宙に1つではありません。 ブラックホールは質量が軽いもの(太陽の質量の10倍程度)から重いもの(太陽の質量の100億倍程度)まで多種多様に宇宙に存在しています。 特に、重いブラックホールは銀河の中心に存在していると言われています。

ブラックホールが吸い込む力以上の物質が回転しながらブラックホールに降り注ぐと、降着円盤という円盤をブラックホール周りに形成します。 私は、重いブラックホール(超巨大ブラックホール)の中でも、降着円盤が明るく輝いている、銀河中心の"活動銀河核"という中心領域を研究しています。
私たちは体温が低いため、赤外線を体から放射していますが、活動銀河核は、とても高温のため(温度が1000万度以上)、ブラックホールの中心付近を観測するためにはX線を観測することが適しています。

ブラックホールは物を吸い込むだけでなく、円盤から物質を吹き出す現象があることが観測と理論からわかっています。これをアウトフローと言います。 アウトフローの中でも光の速度の数%から数10%の速度で物が吹き出しているアウトフローのことを超高速アウトフローと言います。 ブラックホールはアウトフローやジェットによって物質を吹き出すことで、星が生まれる材料を銀河に運んできてくれています。

私は、超高速アウトフローが観測されている活動銀河核のMrk 766という天体をX線で観測しています。 この研究によって、肉眼で見ることのできない活動銀河核の中心の構造を解明したいと思っています。

衛星の装置較正

xrism

XRISM衛星 ©︎JAXA

XRISM衛星Resolve検出器のX線イベントデータのスクリーニング

XRISM衛星(クリズム衛星)はJAXAが主導する国際X線天文衛星です。この衛星には ResolveというX線マイクロカロリメータが搭載されています。 X線マイクロカロリメータとは、1980年代に考案され、約40年間待ち望まれたX線検出器です。 この検出器は36個の正方形のピクセルで構成されています。 この検出器を約-273度まで冷やし、X線が入射した際の温度上昇によってX線のエネルギーを見積もることができます。 これによって従来と比べて約20倍の分光能力で、X線の細かい特徴を捉えることができます。

私は、ピクセルごとにエネルギーが正しく測定できているか(較正)することと、 天体からのX線以外を除去し、よりクリーンなX線データにする研究を行っています。

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