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天体のエネルギースペクトルを表わすとき、横軸を波長 (単位はÅ, mなど)、振動数 (Hz)、エネルギー (eV)のそれぞれで表す場合があるから
注意しよう。プランク定数
erg/s, 光速
cm/s、
エネルギーの換算式 1 eV =
ergを使って、
また、ボルツマン定数
erg/Kを用いて、1 eV
11600 Kであるから、
物質(天体)の温度を表すのに、[K]で表すかわりに [eV]また[keV]で表してもよい。
そうすると、温度
[eV]を持つ天体からの黒体輻射のピークはほぼ
[eV]にくることがわかる
。
実際、黒体輻射では物質と輻射(光子)が平衡状態にあるので、物質の温度に対応したエネルギーの
光子が最も多く放出されるのは自明である。たとえば、
keV (数千万度)
の温度を持つ中性子星表面やブラックホール
周辺の降着円盤からの黒体輻射は、
keVのX線でもっとも明るく観測される。