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平均
, 標準偏差
である正規分布に従う確率変数
を、えいやっ、と取ってきて
という量を作ってみよう。これは、0の回りに対称にばらつき、大きく0からずれることは稀なので、
-1から+1の間の値を取る事が多いだろう。
では、同じ正規分布を考え、そこから
という
個の値をとってきて、
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(243) |
という量を定義したら、その値はどうなるだろうか?
各項は1の回りにばらついているので、
は
の回りにばらつくはずである。
の従う確率分布を自由度
の
分布(カイ二乗分布)と呼ぶが、その平均は
上記の推測通り
である。また、その分散は
であることがわかっている。
のことをreduced
(
) と呼び、この値は1に近い。
分布の表式はやや複雑なので、ここには記さないが、それをプロットしたものは
図18の通りである。それぞれ、自由度が平均に
なっていること、(当然であるが)積分すると1になっていることに注意。
Figure:
自由度1, 2, 3, 5, 7, 10, 15, 20の
分布。''Statistical and Computation
Methods in Data Analysis''(ISBN 0-7204-0334-0)より。
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Ken EBISAWA
2011-05-30