No.241
2001.4

日本の宇宙科学の新しい時代へ  ISASニュース 2001.4 No.241

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+ 日本の宇宙科学の新しい時代へ
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シンポジウム代表世話人 小山孝一郎 


 2001年1月11〜12日に第回宇宙科学シンポジウムが開かれました。本シンポジウムは宇宙科学研究所のそれぞれの研究分野の研究者が世話人となって開催する他の19のシンポジウムと異なり,理学,工学が一緒に夢を語り合える,21世紀の初めに相応しい全所的なシンポジウムとなることを願って計画されました。

 シンポジウムは1日目2日目の午前前半が数年以内に正式に提案されると思われる金星大気計画(既にシンポジウム直後に提案されました),水星探査(BepiColombo)計画,次期磁気圏衛星計画,次期X線天文衛星計画,赤外天文衛星(SPICA)計画,次期スペースVLBI (VSOP-2)計画,および次期月探査計画のつの探査計画についてそれぞれのワーキンググループの報告にあてられ,2日目の午前後半から午後にかけては,まだ上記ほど具体化しておらず,研究者の間で議論されはじめている将来計画に関する18件の講演,そして衛星基盤技術に関する5件の講演がなされました。これまでの衛星,および観測ロケットで得られた成果の報告は第1日めの夕方に予定されたポスターセッション(計44件)に組み入れました。

 2日間共に会場となった宇宙科学研究所A棟2階の会議室は立錐の余地なく,室外に人が溢れる程の盛況に加え,質の高い夢のある講演が多く為されました。私がこのまえがきを書くことになったいきさつですが,このような講演の内容をもっと多くの人に知ってもらいたいと的川ISASニュース編集委員長が提案し,その提案にうっかりうなずいてしまったのが,このシンポジウム代表世話人の私です。世話人の一人で,ISASニュース編集委員の山川さんが編集にあたり,途中からはミール大気圏突入の騒ぎに巻き込まれてロシアに出張せざるを得なくなった山川さんを助けて松原さんが働くことになりました。この特集号は上記のつの探査計画に関する講演原稿と,シンポジウム世話人が精選した講演原稿をもとに,読者ができるだけ楽しく読めるように各ワーキンググループおよびそれぞれの講演者にお願いしてまとめられたものです。読者はこの特集号によってそれぞれの分野の研究者集団が解明しようとしている宇宙現象の不思議さと,その不思議をどのような手段で解き明かそうと腐心しているのか理解して戴けると期待しております。

 この特集号を多くの読者に楽しく読んで戴ければ,齋藤,松原,山川の3人のシンポジウム世話人とニュースの原稿の執筆を担当して戴いた方々に対し,うっかり的川ISASニュース編集委員長の誘いに乗ってしまった私も少しは罪の意識を軽くできそうです。

(おやま・こういちろう) 


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