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大気球放球実験B09-04号機終了

2009年8月25日(火)6時07分に、小型柔構造インフレータブル飛翔体の展開および飛行試験を目的としたB09-04実験として、2009年度第二次気球実験の初号機を連携協力拠点大樹航空宇宙実験場より放球しました。
この気球は満膨張体積5,000m3の大型気球で、およそ毎分300mの速度で上昇しました。

気球は、放球1時間30分後に大樹航空宇宙実験場東方約50kmの太平洋上において高度24.7kmで水平浮遊状態に入りました。その後気球は約1時間20分の間、西北西に飛翔し、9時00分に指令電波により観測器を気球から切り離しました。
切り離した観測器は実験場東方約30kmの海上にパラシュートで緩降下し、9時45分までに回収船によって回収されました。

本試験は、新しい大気突入システム開発の一環として、東京大学、東京工業大学、青山学院大学、東海大学及び宇宙航空研究開発機構の共同で実施しました。
実験機は、水平浮遊時に、浮き輪型のフレーム(エアロシェル)を膨張させ、フレームに張られた膜面を展開した後に、ゴンドラから切り離し、約30分間の自由飛行試験を実施し、エアロシェルの展開と降下していく画像及び飛翔データを正常に取得しました。
今後、本試験で取得したデータについて詳細な解析を行い、インフレータブル柔構造宇宙飛翔体の開発に役立てていく予定です。

放球時の地上気象状況は、天候:晴れ、風速:毎秒2.5m、気温:摂氏13度でした。

スプールから解放され立ち上がる大気球

スプールから解放され立ち上がる大気球

放球直前

放球直前

上昇中の大気球B09-04号機

上昇中の大気球B09-04号機

2009年8月25日

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