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磁気圏観測衛星「あけぼの」、打上げ20周年

2009年2月22日、磁気圏観測衛星「あけぼの」は、打上げ20周年を迎えました。
初めての人工衛星を打ち上げてからやっと50年が経った人類にとって、20年という長い期間にわたる磁気圏の観測によって得られたデータセットは、極めて貴重です。

放射線によって劣化したオーロラ撮像カメラ、電場計測プローブ以外の機器は現在でもデータを取得しており、北極上空域のオーロラ現象はスウェーデンのエスレンジ局、プラズマ圏や放射線帯のデータは内之浦局で主に受信しています。

「あけぼの」の成果

「あけぼの」のデータによって、「あけぼの」プロジェクトの当初の目的であるオーロラ粒子加速機構に関して、多くの重要な発見が成されました。イベント的な研究のみならず、長期間かかって取得した多くのデータを利用することによって、電離圏、太陽活動、太陽風の条件など、オーロラ粒子加速機構に影響を与える要素を明らかにすることができました。このほか、地球極域からのイオン流出、低緯度のプラズマ圏や放射線帯の構造と消長について重要な結果が得られました。

「あけぼの」のこれから

「あけぼの」は放射線帯を通過する軌道をとるため、20年間の長期間にわたり運用を続けた今、共通機器・観測機器共に性能が劣化していることは否めません。しかし、共通機器は通常運用を行うために必要な性能を維持しています。
また、劣化により計測を停止せざるを得なかった観測機器も一部存在しますが、多くの観測機器が、今後更に科学成果を出すために十分な性能を保って計測を継続しています。

太陽の大規模磁場の極性の反転は22年周期で起こることが知られています。黒点数で代表される太陽活動度は、その22年の間に2回の増減を繰り返すので、11年の周期を見せます。
「あけぼの」 の観測対象である地球の磁気圏は、太陽風の磁場、密度、速度、擾乱などに大きく影響を受けて様相を変えます。つまり、全ての太陽の状況に対しての磁気圏の応答の研究を行うためには、22年間継続した観測が必要となります。
「あけぼの」は既に20年間観測を継続しており、更に2年間運用を継続して22年間の連続したデータを取得すれば、あらゆる太陽の局面に対する磁気圏の観測の完結という、重要な仕事を成し遂げることができるのです。

2009年2月23日

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