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◆ 国立科学博物館のペンシルロケット

東京都台東区上野公園にある国立科学博物館に、糸川英夫教授が50年前に水平発射した ペンシルロケットの実物が展示されています。ロケットの先端と尾翼の取り付け部分が鉄製で、 茶色く変色しています。マジックインキで書かれたのか、尾翼には大きく「6」の数字と「PK」の文字が読めます。 この機体は、糸川英夫教授によって国分寺の試験場で実際に飛翔試験に使われた6号機です。


国立科学博物館のペンシルロケット


展示室の宇宙関連の案内板には

「それはたった23cmのペンシルロケットから始まった。」

と誇らしげに書かれていて、「おおすみ」により世界で4番目の人工衛星打上げ国となったこと、純国産ロケットの開発ができたこと、 静止軌道に実用衛星を打上げられる技術力を持ったこと、の原点にペンシルロケットを据え置いています。



ペンシルと野口さん

当時のペンシルロケットの機体のうち、現存するものの一つが先日打上げられたスペースシャトル 「ディスカバリー号」に日本人宇宙飛行士野口聡一さんによって持ち込まれ、50年ぶりに飛翔しました。 シャトルに持ち込まれた機体は、当時糸川英夫教授から関連協力会社へ渡され、 現在まで大切に保管されていたものです。


残念なことに、東京大学生産技術研究所→ 東京大学宇宙航空研究所→文部省宇宙科学研究所→文部科学省宇宙科学研究所→ 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部と組織が変遷し、場所も千葉→東京都目黒区→ 神奈川県相模原市と移転するうちに、本物のペンシルロケットの殆どが散逸してしまったようです。