11/22の運用は、ビーコン運用によるデータ取得と、姿勢制御を行いました。

 IKAROSは、本日も順調に、そして健康に深い宇宙の中を航行しています。

 次回の運用予定は来週木曜日(11/24)です。


 地球とIKAROSとの距離は日に日に遠くなってきています。
 これに伴って、IKAROSから届く電波もどんどん、どんどん弱くなってきています。
さすがに臼田局の高性能な受信装置(電波を捕えて安定した状態の信号になおす装置)
でも、運用時間中ずっと安定的に電波を捕え続けることが難しくなってきています。

 そんな時におおいに役立つのが、受信装置に接続されているスペクトラムアナライザ
(通称:スペアナ)という装置です。
 受信装置は、雑音とIKAROSからの電波の強さの差がある程度ないと安定的に電波を
捕え続けることはできません。
 しかし、スペアナは、ある範囲に入ってきた雑音も電波も全て人間の目に確認できる
映像の形に直してくれます。
 受信装置で捕えきれない弱い電波でもスペアナでは確認できることが多々あります。
(もちろん、限界もありますが・・・)

 最近のビーコン運用時には、スペアナで見える映像を確認しつつ、一部の映像を
デジタル処理してパソコンで解析しながら、IKAROSの健康状態を確認しています。
(通信不可帯前後の運用でも大活躍した運用の仕方です)

 地球に近いところを飛んでいる探査機は、地球に届く電波もある程度強く、受信
装置で安定的に電波を捕え続けることができるので、このような運用の仕方は、
深い深い宇宙の彼方を飛んでいる探査機固有の運用技術の一つであることは、
間違いありません。


【11/23訂正】
次回の運用は、来週木曜日ではなく今週木曜日(11/24)です。
大変失礼いたしました。


( KY )


P.S.
 先週は、3泊4日の日程で鹿児島市立の小学校6年生を対象に、6校ほど「宇宙旅行に
でかけよう!!」というタイトルで「月と太陽」についての発展的授業をさせて頂いて
きました。
 すごく多くの小学校からご依頼頂いたのですが、日程の関係上、限られた小学校しか
まわれませんでした。鹿児島市の小学生の皆さん!!大変申し訳ありません。

 児童たちには大変多くの質問を頂き、なるべくイメージしやすいように答えたつもり
でしたが、授業が終わったあと、一人の児童に「フォーゼって知ってる?」と聞かれた
時には、私の顔には縦の線がいっぱい入っていたことでしょう・・・。

 しかも、私・・・「フォーゼ」って聞いて、最初に

「星の名前でそんなのあった?どこだろう?答えられないと児童の夢を壊してしまうかも
 しれない!!あーっ!!何て答えたらいいんだ・・・。ん?!もしかして、有名な
 作曲家だったりする?!」

と、まぁ、トンチンカンなことまで頭の中を駆け巡って・・・。

 結局、最後は「ごめんなさい。先生知りませんでした・・・。どうか教えてください」と、
その児童に頭を下げてお願いしたのですが、かの児童はイカロス君のドヤ顔ばりに
「にやっ♪」として走りさって行きました。。。

かの児童に悪いことをしたなぁ・・・と後悔しながら、ホテルに帰って調べてみたら・・・。
まさか・・・。今流行っている「仮面ラ○ダー」のことだったとは。

ますます顔に縦の線が・・・。

 
 




11/22のIKAROS
太陽距離: 0.78AU
地球距離: 206480857km, 赤経=-155.6°, 赤緯=-7.6°
金星距離: 1.41AU(211161555km)
姿勢:スピンレート=-3.9rpm, 太陽角=29deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.78AU
Earth Distance: 206480857km, RA=155.6deg, Dec=-7.6deg
Venus Distance: 1.41AU(211161555km)
Attitude: Spin Rate=-3.9rpm, Sun Angle=29deg



今日(11月22日)は何の日?

 ・古川宇宙飛行士が搭乗するソユーズ宇宙船(27S/TMA-02M)がカザフスタン共和国に
着陸し、無事帰還しました。(本日)
   詳細はこちら↓↓↓
    http://www.jaxa.jp/press/2011/11/20111122_27s_j.html

 ・いい夫婦の日

 ・岡山県美星町で日本初の「光害防止条例」が公布・施行。(1989年)