一方で,日本もやればできるのになあ,という悔しさもあります。技術的には,日本はNASAに引けを取らないと思います。でも,実績がない。日本は,やっと惑星探査機を送り出せるようになった段階ですからね。
最近では,理学系の研究者から惑星の表面で穴を掘りたいと言われ,学生と一緒にモグラロボットを開発しています。掘った土を持ち上げて,その反動で掘り進みます。
そういう好奇心は,地球上でも同じです。学生時代はテニスばかりしていましたが,今はスキューバダイビングもしています。スカイダイビングもやってみたい。海の中や空からの景色。やっぱり行ったことがない所に行き,見たことがないものを見たいんですね。でも宇宙にはなかなか行けませんから,ロボットに行ってもらい画像を送ってもらう。ロボットは自分の分身です。
抽象的な言葉で言えば,いつもワクワク,感動していたいですね。ロボットを作っているときは,いつもワクワクしています。思った通りに動いたときは,もう感動です。でも,なかなかうまくいかない。あれこれやっていると,時間がたつのを忘れ,終電車を何度逃したことか。