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SMILESの観測ミッション終了と今後の運用について
2009年9月に打上げられた「こうのとり」初号機(HTV技術実証機)に搭載され、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームに設置された超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES:スマイルズ)は、大気観測開始からミッション期間1年を経過したことを受け、定常運用を終了しました。
SMILESは機器のトラブルにより、昨年4月21日より観測を中断していました。当初、1年間を予定していた大気観測は約6ヶ月に短縮されましたが、「大気観測データの取得」に関するフルサクセスレベルの一部に相当する科学成果を挙げました。
SMILESではこれまでにない高感度の観測によって、大気中のオゾンや、オゾン収支を考える上で重要な塩素化合物、臭素化合物の、一日ごとの変化をとらえました。
今後、3年程度をかけて、これまでに取得された半年間の観測データの解析を進め、成層圏オゾン化学が対流圏の気候に及ぼす影響の解明を目指します。これにより、地球温暖化に代表される地球大気質の変動予測がより正確になることが期待されます。
- 新しいウィンドウが開きます SMILESの観測ミッション終了と今後の運用について(1月19日 宇宙開発委員会 報告資料):PDF1.11MB
2011年1月20日