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「かぐや」月に還る〜月面へ制御落下
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2007年9月14日に打上げた月周回衛星「かぐや(SELENE)」は、約10カ月間の定常運用及び約7ヶ月半の後期運用を行ってきました。
このたび、「かぐや」を月の表面の次の場所に予定通り制御落下させました。これにより、「かぐや」による月の観測データの取得は完了しました。
日時: 2009年6月11日午前3時25分(日本標準時)
場所: 南緯65.5度 東経80.4度 GILLクレータ付近
「かぐや」の落下位置は月面の日影部分であり衝突閃光を観測できた可能性が僅かにあったと見込んでおり、国内外での撮影結果の提供を呼び掛けているところです。
子衛星であるVRAD衛星(おうな)につきましては、観測データ収集は完了しており、今後データの校正のために必要な観測を行った後、運用を完了する見込みです。なお、「かぐや」の観測データについては、11月1日からインターネットで公開を開始する予定です。
「おきな(リレー衛星)」、「おうな(VRAD衛星)」の運用終了について
「おきな(リレー衛星)」は、月の裏側の重力場の観測を終えた後、2009年2月12日19時46分頃(日本標準時)に月の裏側に落下しました。
一方「おうな(VRAD衛星)」は、主衛星の制御落下以降も、重力場導出の精度向上のために必要な校正データの取得を実施してきましたが、このほど目的とする校正データの取得を完了し、2009年6月29日21時08分頃(日本標準時)停波を行い、運用を終了しました。
※2009年6月30日追記
図1 落下までの軌道情報 |
図2 過去に撮影された落下地点の地形カメラ画像 (星印が落下場所) |
図3 落下地点付近の「かぐや」レーザ高度計による地形図 |
図4 制御落下時の運用管制室の様子(午前3時25分頃撮影:日本標準時) |
2009年6月11日