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トピックス

2008年度第二次気球実験の実施について

【実験期間】8月20日(水)〜9月19日(金)
【実験場所】大樹航空宇宙実験場(北海道大樹町)

B08-01 大気球実験システム実証試験(1)

大樹航空宇宙実験場における大気球放球の第1号機として、今後頻繁に使用することが見込まれる、重い機器を飛翔させる大重量物搭載型気球の代表的型式である満膨張体積100,000m3の大型気球を放球し、高度35km程度を飛翔させる。
大重量機器(今回は370kg)を搭載した気球の放球、管制、回収を実施し、大樹航空宇宙実験場における大気球実験システムの健全性を確認する。
【使用気球】満膨張体積:100,000m3 搭載機器:370kg)

B08-02 大気球実験システム実証試験(2)

大樹航空宇宙実験場における大気球放球の第2号機として、今後頻繁に使用することが見込まれる、高い高度を飛翔させる高高度飛翔型気球の代表的型式である満膨張体積300,000m3の大型気球を放球し、高度40km以上を飛翔させる。
高高度(今回は42km程度)を飛翔する気球の放球、管制、回収を実施し、大樹航空宇宙実験場における大気球実験システムの健全性を確認する。
【使用気球】満膨張体積:300,000m3 搭載機器:200kg)

B08-04 小型インフレータブル柔構造飛翔体の展開及び飛行実験

地球周回軌道上及び惑星間空間からの帰還回収システムや、惑星探査などにおいて、空力加熱を緩和し、飛行の安全性や信頼性を向上させることができると期待されている低弾道係数(=軽量大面積)柔軟膜構造型大気突入システム開発の一環として行われるものである。
飛行体は高高度で気球から切り離された後、ボンベからのガス注入により浮き輪型のフレームを膨張させる。同時にフレームに張られた膜面も展開し、軽量かつ大面積の飛行体となって、効率よく減速して低速度で安全に落下する。本飛行実験により、このようなインフレータブル柔構造宇宙飛翔体の展開技術や、飛行中でもこわれない膜面飛行体の設計技術が実証される。
【使用気球】満膨張体積:2,000m3 搭載機器:23kg)

B08-06 ソーラー電力セイルの展開総合実験

空気抵抗の小さい高高度環境において、ソーラー電力セイルを展開し、評価する。
膜面は、厚さ7.5μm・対角20mの正方形で、内側に薄膜太陽電池セルが取り付けられている。地上で膜面を展開機構に収納しておき、上空でスラスタによってスピンアップした後に、2段階に分けて膜面を展開する。
この様子を複数のカメラで撮影するとともに、各種データを取得し、数値解析結果と比較・検証する。本実験では、実機を想定した膜面・展開機構を用い、収納・展開の方法・手順も極力一致させることで、一連のプロセスを総合的に評価する。
【使用気球】満膨張体積:300,000m3 搭載機器:580kg)

2008年8月18日

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