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μ10イオンエンジンに国際電気推進学会最優秀論文賞

前回2005年国際電気推進会議(International Electric Propulsion Conference)へ提出した論文「Asteroid Rendezvous of HAYABUSA Explorer Using Microwave Discharge Ion Engines」(マイクロ波放電式イオンエンジンによるはやぶさ探査機の小惑星ランデブー)(IEPC-2005-10)に対し、電気ロケット推進学会(Electric Rocket Propulsion Society)より最優秀論文賞を頂きました。

私が当時駒場にあった宇宙科学研究所を学舎とした時に、初めて参加したのが第17回国際電気推進会議@東京(1984年)でした。それ以降ずっと、自分たちの創意工夫が新しい電気推進を生み出し、必ずや宇宙活動に貢献できると信じ、国内外の研究者や大学・研究機関と互いに切磋琢磨して、それぞれの技術の洗練に励んできました。その結果、マイクロ波点火型の日本独自のイオンエンジンに到達し、はやぶさ探査機を小惑星ランデブーに導きました。初参加から数えて23年後の2007年に、この栄誉に与ることをたいへん光栄に存じます。

2004年4月日本航空宇宙学会技術賞と本年7月米国航空宇宙学会最優秀論文賞に続けて、電気ロケット推進学会からもご評価を頂いたことは、これまでの苦難・労力が報われる思いです。電気推進は宇宙技術を確固たるものとし、人類の知の地平を地球周辺から深宇宙、太陽系そしてその向こう側へと拡大させることでしょう。

宇宙輸送工学研究系 教授 國中 均

最優秀論文の証書

2007年9月25日

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