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ミネルバで調べるイトカワの表面

 ミネルバは、600グラムにも満たない小さな探査ロボットですが、3台の小型カラーカメラが搭載されていて、小惑星表面の特徴を調べることができます。 カメラはミネルバの側面の高さ5センチメートルのところにあり、2台を使い10センチメートルから50センチメートルの距離をステレオ視で観察します。着陸地点表面の詳細な様子を撮像します。もう1台は、反対側にあり遠方に焦点が合うカメラです。ホッピングで移動中に、イトカワ表面を撮像することを目指しています。

 はやぶさ搭載カメラの解像度は、全球観測では最高30センチメートルでした。表面に接近したときの解像度は1−2センチメートルです。これに対して、ミネルバのカメラは、10センチメートル程度の距離では1ミリメートルを切る解像度があります。そのため、岩石そのものだけではなく、構成している鉱物まで観察することが可能です。また、イトカワの表面を覆っているレゴリス粒子のサイズを調べることも、大きな目的です。 ミネルバの上面と下面から突き出ているピンのなかで6本には、温度センサーが組み込まれていて、イトカワ表面の温度を測定します。温度変化から、表面の物質が砂なのか、熱容量の大きい岩石なのか、調べることが可能です。

2005年11月3日

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