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ペンシルロケット水平発射再現実験、成功裏に終了
今年8月19日、幕張メッセにおいて、ペンシルロケットが開発されて今年でちょうど50年になるのを記念して、JAXA主催の「ペンシルロケット50周年 記念行事」が開催されます。その中で、日本で初めて宇宙用ロケットの開発を始めた糸川英夫先生の業績を子どもたちに実際に見て体験してもらうことを目的として、50年前東京国分寺で行われたペンシルロケット水平発射実験を再現する「ペンシルロ ケット水平発射再現」のイベントが計画されています。
この再現実験を実行するために、6月末には、試作固体モータの地上燃焼試験結果に基く推進性能の評価が終わり、7月中旬に、宇宙科学研究本部あきる野地区において試射実験が行われ、基礎データを取得しました。
今回の実験は、秋田県能代市の能代多目的実験場で8月2日から6日に行われ、水平試射実験は3日から5日の間に合計8回行われました。実験では、製作したロケット機体の機能の他、当時の設計を再現したランチャおよび電気標的の単体機能を確認し、その結果を元に試験装置全体の最終仕様を決める予定です。
また、幕張メッセにおける再現実験実施へ向けた準備作業の一環として、観客に対する安全性を確認するため、本番で使用する実験器材をそのまま使用して飛翔分散特性の取得しました。
試験方法は、次のとおりです。
- 射程15m:ロケットは長さ3mのランチャを水平に滑走後、12m飛翔 してキャッチャで捕獲される。
- 電気標的:50年前と同様に、薄い紙に導線を貼った標的を射線上に複数置いてロケットを貫通させ、通過時刻と貫通位置から速度と飛翔軌道を測定する。
- 高速度ビデオ:現代の技術を用いて飛翔中のロケットの姿勢変化を捉える。
8月3〜5日の3日間で予定した合計8回の水平発射実験を成功裏に行い、それぞれの実験で、飛翔分散特性や実験実施の安全に関する種々のデータを取得し実験は終了しました。
組立ての様子 |
ランチャセット |
実験装置 |
2005年8月8日