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望遠鏡とレーダーで捉えた「はやぶさ」の目的地の姿
探査機「はやぶさ」は、小惑星イトカワ(イトカワ)に向かい順調な航行を続けています。
では、その目的地 イトカワ は、どのような天体なのでしょうか?
下の画像は、1月26日にハワイ大学の 2.2m 望遠鏡で取得されたイトカワの姿です。
小惑星は、金星や火星といった惑星同様に、太陽のまわりを巡っているため、背景の恒星に対して移動しています。この画像は、同じ場所を観測した何枚かのデータを次々に「ぱらぱらマンガ」の要領で見ています。動いている白い点がイトカワです。
University of Hawaii 2.24-m telescope |
また、NASAでの最近のレーダー観測から、イトカワのおおまかな形が調べられました。
この観測は、NASA・ジェット推進研究所(JPL)のスティーブ・オストロ氏らのグループによって、中米プエルトリコにあるアレシボ天文台の大型電波望遠鏡を使って行われました。電波をイトカワに向けて発射し、戻ってくる電波の時間のずれなどを利用して、実際のイトカワの形を調べるという観測です。こちらは惑星のような球形ではなく、「じゃがいも」のようにいびつです。
JPL レーダーモデル |
「はやぶさ」は高性能なカメラを搭載しており、イトカワに到着後の数ヵ月にわたる観測を通して地上からの観測よりもはるかに詳しく全体の形と表面の地形を調べることができます。同時に行われる赤外線/X線での観測結果や、「はやぶさ」が地球に持ち帰る小惑星表面の物質の分析結果と組み合わせることで、イトカワが太陽系の歴史の中でたどった道筋を明らかにすることができます。
「はやぶさ」は、2004年5月に地球をかすめる(スイングバイ)ことで、その軌道を大きく変更し、2005年の夏にはイトカワに到着する予定です。
2004年4月13日