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小惑星「イトカワ」が姿を現す──「はやぶさ」のターゲット

 今年の5月に打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」のターゲッ トである小惑星「イトカワ」が2年余ぶりに姿を現しました。2001年8月以来のお目見えです。これまでは20等級以下で暗く、また地球から見ると太陽からあまり離れて いない位置にあったため観測ができませんでした。
 さる12月1日から4日にかけて、東京大学木曽天文台の105cm シュミット望遠鏡を用いて、安部、西原、北里、猿楽の4氏が観測したものです。写 真は12月3日17時18分09秒(UT)から900秒間にわたって撮影したもの。○で囲んだ点 がイトカワです。この時イトカワの明るさは約20等級でした。イトJワと地球の距離 は約0.77AU(約1億1500万km、1AUは約1億5000万km)、イトカワと太陽との距離 は1.52AU(約2億2800万km)でした。画像の横幅は約8分角で、上が北、右が東で す(2KCCDカメラにRバンド・フィルターを使用、等級はRバンド等級)。
 イトカワは今後次第に地球に近づいて来ます。そして来年の 6月26日の最接近には、地球に0.013AU(約195万km)まで近づきます。残念ながら その頃は南半球にあり、約12等級(現在の約1500倍)になると予測されています。
 なお、「はやぶさ」のイオン・エンジンは快調で、順調に飛行 を続けています。

2003年12月26日

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