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ASTRO-EII衛星の現状

ASTRO-EII衛星の準備は2005年の打上げを目指して順調に進んでいます。 2000年のASTRO-Eの打上げ失敗の後、ASTRO-EII計画は2001年4月に正式にスタートしました。まずASTRO-Eと同じ衛星を作れるか?という検討を中心にASTRO-EIIの設計検討を約1年間行いました。入手不可能な部品があるなどの理由で、実は同じものを作ることはそう簡単ではないのです。それと同時にリスクのない範囲内での観測装置の改良を検討し、ASTRO-Eの時のプロトモデル等を利用してその実証試験を行ってきました。これによって、ASTRO-Eでも史上最高のエネルギー分解能を達成していたX線分光検出器(XRS)のエネルギー分解能をさらに2倍向上し、これを冷却する冷媒(液体ヘリウムと固体ネオン)の寿命も1.5倍程度延ばすこともできました。またX線反射鏡の迷光を除去したり、X線CCDに放射線劣化対策の電極を付加するなどの改良も行います。これらの検討結果は2002年6月の設計確認会において所内の理工の諸先生方にレビューしていただきました。この 7月からは、いよいよ一噛試験が始まります。宇宙研クリーンルームでは3衛星の試験が同時進行する時期もあり過密状態となりますが、お互いにスケジュールを調整し乗り切りたいと考えております。関係の方々には御協力をお願いいたします。10月には衛星として組み上がった姿を見られる予定です。

2003年7月25日

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