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ISASニュース

「のしろ銀河フェスティバル2014」開催

No.403(2014年10月)掲載

 秋田県能代市といえば、秋田杉とバスケットボールで有名ですが、近年では宇宙と自然とクリーンエネルギーをうたい文句に、学生(小中高生含む)や社会人、つまりアマチュアによる国内最大規模のロケット打上げコンテストである「能代宇宙イベント」開催、日本海の安定した強風(?)を利用した陸上・洋上風力発電設備の設置、宇宙研と関連の深い4市2町で組織する銀河連邦共和国を通じての宇宙ロマンの発掘、などに力を入れています。その一環として、「のしろ銀河フェスティバル2014」が9月13日と14日に開催されました。JAXAも実行委員会の一員として企画・運営に携わり、「宇宙科学セミナー」と「宇宙学校スペシャル」の開催、能代ロケット実験場の特別公開という形で積極的に参画しました。

 会場の一つである能代エナジアムパークでは開会式が行われ、能代市の齊藤滋宣市長と宇宙研の常田佐久所長のあいさつでフェスティバルがスタートしました。能代エナジアムパークでは2日間にわたって宇宙科学セミナーと宇宙学校スペシャルが開催され、研究開発本部の山中浩二誘導・制御グループ長による国際宇宙ステーションに関連した多彩で興味深い“講演”、阿部琢美先生と野中聡先生による観測ロケットと再使用ロケットに関する“授業”などが行われました。

 能代市子ども館では、プラネタリウム上映、ロケットや衛星模型の展示に加え、「はやぶさ」が持ち帰った小惑星イトカワの微粒子の特別展示を開催し、多数の来場者が顕微鏡のレンズの向こうに鎮座する“ちっちゃいかけら”に感動していました。

 今年の「銀河フェスティバル」は、「おなごりフェスティバルin能代2014」と同日開催となりました。「おなごりフェスティバル」には、過ぎ去る夏を楽しむため、東北各地から有名な祭りが集まります。青森ねぶた、盛岡さんさ、秋田竿燈、酒田まつり、能代七夕などなど。情熱的なリズムで踊る浅草サンバカーニバルやディズニーのスペシャルパレードも参加しました。参加者は、昼は宇宙の勉強、夜は祭りざんまいと花火、時空を超えて能代の夏を満喫していました。

(石井 信明)

山中浩二誘導・制御グループ長による宇宙科学セミナー(2日目)の様子

山中浩二誘導・制御グループ長による宇宙科学セミナー(2日目)の様子

能代七夕の灯籠

能代七夕の灯籠