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ISASニュース

古川宇宙飛行士とのデブリーフィング

No.371(2012年2月)掲載

筑波宇宙センターでは、国際宇宙ステーション(ISS)の運用が継続して行われています。昨年は宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機の打上げで慌ただしかった1月でしたが、今年は比較的静かです。そんな中、昨年11月に地球に帰還した古川聡宇宙飛行士をはじめとするISS長期滞在クルーとのデブリーフィングが1月18日に行われました。

デブリーフィングとは、宇宙飛行士と地上の運用管制要員との間で行われる反省会です。丸1日かけて、宇宙飛行士と、「きぼう」日本実験棟の電気通信系や熱流体系のシステム管理担当、実験装置の担当など、さまざまなポジション要員が、滞在中の「きぼう」システムおよび実験の運用について意見交換を行います。ここで挙げられた気付き事項は、今後の実験装置や器具の開発、搭乗員訓練、軌道上の運用計画(タイムラインと呼ばれる時間割や手順書)に反映されるため、宇宙飛行士も地上要員も真剣に議論を交わします。互いの労をねぎらいながらも、ほかの帰国報告会にはない緊迫感が、そこにはあります。5ヶ月半にわたる長期間ISSに滞在し、実験や機器のメンテナンスなど多くの活動を行った古川飛行士には話題が満載で、時間いっぱい議論が続けられました。マイケル・フォッサム、セルゲイ・ヴォルコフ宇宙飛行士からも含蓄のあるコメントが出され、有意義なディスカッションが行われました。

古川宇宙飛行士は、今後帰国報告会が予定されており、まだまだ忙しい日が続きそうです。古川宇宙飛行士のISS滞在中の活動はホームページにもまとめられていますので、どうぞご覧ください(新しいウィンドウが開きます http://iss.jaxa.jp/iss/jaxa_exp/furukawa/result/)。

(石川毅彦)

緊張感漂うデブリーフィング。古川宇宙飛行士は左奥。