東日本大震災以降のキュレーション関連作業の状況をお知らせします。
1) 3月11日、東日本大震災が発生し、キュレーション作業にも大きな影響が生じましたが、相模原キャンパス内のキュレーション設備には特段の被害はなく、保管中のサンプル/微粒子は全て無事でした。また、初期分析のために大学等で保管中であった微粒子も全て無事でした。
2) 3月中、キュレーションセンターは東京電力株式会社が実施する計画停電の影響下にあり、定常的なキュレーション作業を一時停止して微粒子の保全作業を優先していましたが、4月初めに計画停電の中止が発表されて以来、定常作業に復帰しています。
3) 3月以降に回収された微粒子の数は凡そ30個です。その一部を、初期分析のため、それまで未分配であった研究機関に分配しました。残りは、NASAへの分配および国際公募(AO)に供するため、あるいは、将来の分析用に使用される予定です。今後、それらのためにサンプルを増やす必要があります。
4) 現在はA室の反転・落下法で石英皿上に採集されたものからの回収を続行していますが、近い将来、B室からのサンプル回収に移行する予定です。
5) 5月下旬に千葉県幕張メッセ国際会議場にて開催予定の日本地球惑星科学連合大会において、「はやぶさ」サンプルの分析関係の特別セッションが予定されています。