本日(2/27(日))のIkaros運用では再生レンジングと機器状態確認を行いました。
今月の運用はこれで終了になります。

今月は上旬に宇宙産業界の若手が集まって意見交換する場がありましたが、
発表の中で、Ikarosはスケートリンク上での膜面の展開実験で
なかなか成功しなかったものの、
それでも打上げて成功させたのはすごいというコメントがありました。
森プロマネも以前ブログで書かれていましたが、
カーリングのストーンを先端マスにして実験したものの、
超薄膜のセイルを広げるのは難しく、うまくいかないことも多かったようです。
実際には気球実験、軌道上での大型膜面展開実験等、
他できちんと実証もされていましたが、
いずれにせよ、まずは宇宙で実証してみるということに対して、
業界の方々にも大きなインパクトがあったようでした。
いろいろな方面にインパクトを与えることは重要なのですね…。

インパクトということでは、NanoSail-Dの飛跡の写真は、
満天の星空や月などをバックに公開されているようです($500のphoto contest)。
今月も残りわずかですが、Ikaros運用室にもある
JAXAカレンダー2011の2月の写真はDCAMによるIkaros全景写真でしたので、
次にIkarosの全景を捉えられるとすれば、いつどこでと考えてしまいましたが、
展開状態が維持され、地球付近を通過するタイミングがあれば、
宇宙空間からか地上からの観測で飛跡などが見られると、
それはそれでインパクトが大きいかも知れません。
更に遠い将来的は、考古学(?)のように、宇宙機(デブリ)の発掘や捕獲のような
作業が行われる日も来るのかも知れませんね。
次回の運用は3/4(金)午前の予定です。(H2)

2/27のIKAROS
太陽距離: 0.94AU
地球距離: 141325611km, 赤経=-79.6°, 赤緯=-20.0°
金星距離: 0.30AU(45113917km)
姿勢:スピンレート=1.2rpm, 太陽角=9deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.94AU
Earth Distance: 141325611km, RA=-79.6deg, Dec=-20.0deg
Venus Distance: 0.30AU(45113917km)
Attitude: Spin Rate=1.2rpm, Sun Angle=9deg