08/27 20:06 : 自己紹介(佐伯)
Category: Member
Posted by: IKAROS
IKAROSチームの佐伯 孝尚(さいき たかなお)と申します.
いつもIKAROSを温かい目で見守っていただきありがとうございます.
マイナーキャラですが,自己紹介させていただきます.
私は現在,臼田宇宙空間観測所に来ております.
イカロス君(*1)が「うすださん」といっている64mの大アンテナがあるところです.
ここで,今後の「ビーコン運用」の為の準備をしております.
はるか昔,「はやぶさ」との通信が途切れた時に電波探索の支援用のソフトを
作成したことがありましたが,それをIKAROSの「ビーコン運用」(*2)で
再利用することになり,ソフトウェアの改良や,設定の変更を行っております.
イカロス君の行動パターンから推測するに,この出張中に自己紹介の催促が
くるなと思っていましたが,案の定きましたね.
「甘いな.行動は読めてるぜ,イカロス君」と言いたいところですが,
予想していたにも関わらず,自己紹介文を全く用意していなかったので
こうして慌てて筆をとっております.
私は昨年の7月に,民間企業からJAXAへ転職してきました.
といっても,修士課程,博士課程,ポスドクを宇宙研で過ごしましたので
現在のIKAROSチームのほとんどの方と面識がありました.
入社後速攻で,津田さん(*3)に「IKAROSよろしくね」といわれ
いつの間にかIKAROSチームの一員となってました.
ちなみに津田さん,船瀬さん(*4)は大学4年時の研究室の先輩,後輩にあたります.
IKAROSチームは年が近く,言いたいことが言い合えるので
実のある議論ができ,本当にいいチームだと思います.
私が相模原に復帰した昨年の7月は,総合試験に移行する時期でしたので
開発はほぼ終了していました.開発に携わっていない私は最初苦労しました.
総合試験中に徐々に慣れてはきたものの,機器の詳細は分かりませんので,
総合試験はお手伝い程度にして,私は運用に関しての検討・作業を
行うことになりました.
私は,まず,テレメトリを処理して表示するQL(Quick Look)関連の
ソフトフェアを整備しました.
その一方で,IKAROSの姿勢計画を詳細化することを行いました.
IKAROSは,電力的なリソースも十分でなく,アンテナを積極的に地球に
向けることもできませんので,なかなか大変でした.
その他にも運用に必要な雑多なツール群を用意したりしました.
打ち上げ後は,姿勢担当,システム担当として運用に参加してます.
澤田さん(*5)はメカ,船瀬さんはエレキ,山本さん(*6)は推進系と担当がありますが
結局,私の担当はなんだかよくわからないですね.
相変わらず,ちょっとしたツール作っていますし,
昨年の船瀬さんの結婚式の2次会の司会もやりましたし,酒の席の盛り上げ役もやりますので,
「IKAROSチームの便利屋」といったところでしょうか.
上で書いたようにIKAROSは直接開発に携わっていないですが,
展開成功時には本当に感動しました.
というのも私はポスドク時代,森さん(*7),津田さん,山本さん達と
一緒にSSSAT(*8)開発に没頭しており,今回DCAMの撮った写真は
2006年に我々が撮ることを目指したものだったからです.
SSSATでは姿勢制御系を担当しており,ロケットから分離直後に
展開のシーケンスを走らせ,展開後の写真を撮る予定でしたが
そのミッションをIKAROSが代わりに達成してくれました.
もうすぐ「通信不可帯(*9)」に入りIKAROSにとって難しい時期が
続きますが,なんとか通過できるように準備を頑張りますので
今後ともよろしくお願いいたします!
あとちょっとだけ,どうでもいい自分のことを書きます.
自分は広島で三十○年前に生まれました.広島大好きです.
広島風お好み焼き(*10)のことを広島焼きと言われるのが嫌です.
ビール(*11)とお好み焼きがあれば生きていけます.家では広島弁(*12)です.
宇宙のことに興味をもったのは,幼稚園の時に買ってもらった
図鑑を見てからです.そんなこともあったので最近息子に図鑑を
買ってあげましたが,「宇宙」よりも「昆虫」に興味を持ったみたいで,
最近カブトムシ(呼称: かぶちゃん)に夢中です.
本当にどうでもいいですね…
乱筆乱文お許しください.
--
*1: 最近英語でしゃべり始めた我がチームのアイドル.通称イカ坊.
無茶ブリに味をしめている為,そのうち痛い目にあうと思われる.
*2: 電波の受信レベルが低いときに,変調のON/OFFで通信をする方法.
*3: IKAROSチーム一の大食漢.「なっなにー!」が口癖.仕事が早い.
*4: 津田さんに勝るとも劣らないお菓子好き.先輩の私に結婚式2次会の
幹事を頼んでくるという暴挙を行うが,幸せそうだから許す.
*5: ツケメン.実際ツケメンは好きらしい.私生活を語らない.
TVで彼女がいることが判明.でもそれ以上語らない.
*6: タフガイ.最近トライアスロンもやるらしい.新婚さん.
*7: IKAROSチームの長.優しい口調で頼みごとをしてくる.
口癖は「ねぇねぇ,ちょっといいかな?」.断れない…
*8: 2006年にM-V-7号機のサブペイロードとして打ち上げられた
超小型のソーラー電力セイル実証衛星.
*9: IKAROSのアンテナが地球方向を向かない姿勢をとる期間.
*10:この上なくビールと合う至高の食べ物.
*11:心の友.明日への活力.中性脂肪の素.
*12:奥さんには不評.最近娘が私の口調を真似するのが悩みの種.
いつもIKAROSを温かい目で見守っていただきありがとうございます.
マイナーキャラですが,自己紹介させていただきます.
私は現在,臼田宇宙空間観測所に来ております.
イカロス君(*1)が「うすださん」といっている64mの大アンテナがあるところです.
ここで,今後の「ビーコン運用」の為の準備をしております.
はるか昔,「はやぶさ」との通信が途切れた時に電波探索の支援用のソフトを
作成したことがありましたが,それをIKAROSの「ビーコン運用」(*2)で
再利用することになり,ソフトウェアの改良や,設定の変更を行っております.
イカロス君の行動パターンから推測するに,この出張中に自己紹介の催促が
くるなと思っていましたが,案の定きましたね.
「甘いな.行動は読めてるぜ,イカロス君」と言いたいところですが,
予想していたにも関わらず,自己紹介文を全く用意していなかったので
こうして慌てて筆をとっております.
私は昨年の7月に,民間企業からJAXAへ転職してきました.
といっても,修士課程,博士課程,ポスドクを宇宙研で過ごしましたので
現在のIKAROSチームのほとんどの方と面識がありました.
入社後速攻で,津田さん(*3)に「IKAROSよろしくね」といわれ
いつの間にかIKAROSチームの一員となってました.
ちなみに津田さん,船瀬さん(*4)は大学4年時の研究室の先輩,後輩にあたります.
IKAROSチームは年が近く,言いたいことが言い合えるので
実のある議論ができ,本当にいいチームだと思います.
私が相模原に復帰した昨年の7月は,総合試験に移行する時期でしたので
開発はほぼ終了していました.開発に携わっていない私は最初苦労しました.
総合試験中に徐々に慣れてはきたものの,機器の詳細は分かりませんので,
総合試験はお手伝い程度にして,私は運用に関しての検討・作業を
行うことになりました.
私は,まず,テレメトリを処理して表示するQL(Quick Look)関連の
ソフトフェアを整備しました.
その一方で,IKAROSの姿勢計画を詳細化することを行いました.
IKAROSは,電力的なリソースも十分でなく,アンテナを積極的に地球に
向けることもできませんので,なかなか大変でした.
その他にも運用に必要な雑多なツール群を用意したりしました.
打ち上げ後は,姿勢担当,システム担当として運用に参加してます.
澤田さん(*5)はメカ,船瀬さんはエレキ,山本さん(*6)は推進系と担当がありますが
結局,私の担当はなんだかよくわからないですね.
相変わらず,ちょっとしたツール作っていますし,
昨年の船瀬さんの結婚式の2次会の司会もやりましたし,酒の席の盛り上げ役もやりますので,
「IKAROSチームの便利屋」といったところでしょうか.
上で書いたようにIKAROSは直接開発に携わっていないですが,
展開成功時には本当に感動しました.
というのも私はポスドク時代,森さん(*7),津田さん,山本さん達と
一緒にSSSAT(*8)開発に没頭しており,今回DCAMの撮った写真は
2006年に我々が撮ることを目指したものだったからです.
SSSATでは姿勢制御系を担当しており,ロケットから分離直後に
展開のシーケンスを走らせ,展開後の写真を撮る予定でしたが
そのミッションをIKAROSが代わりに達成してくれました.
もうすぐ「通信不可帯(*9)」に入りIKAROSにとって難しい時期が
続きますが,なんとか通過できるように準備を頑張りますので
今後ともよろしくお願いいたします!
あとちょっとだけ,どうでもいい自分のことを書きます.
自分は広島で三十○年前に生まれました.広島大好きです.
広島風お好み焼き(*10)のことを広島焼きと言われるのが嫌です.
ビール(*11)とお好み焼きがあれば生きていけます.家では広島弁(*12)です.
宇宙のことに興味をもったのは,幼稚園の時に買ってもらった
図鑑を見てからです.そんなこともあったので最近息子に図鑑を
買ってあげましたが,「宇宙」よりも「昆虫」に興味を持ったみたいで,
最近カブトムシ(呼称: かぶちゃん)に夢中です.
本当にどうでもいいですね…
乱筆乱文お許しください.
--
*1: 最近英語でしゃべり始めた我がチームのアイドル.通称イカ坊.
無茶ブリに味をしめている為,そのうち痛い目にあうと思われる.
*2: 電波の受信レベルが低いときに,変調のON/OFFで通信をする方法.
*3: IKAROSチーム一の大食漢.「なっなにー!」が口癖.仕事が早い.
*4: 津田さんに勝るとも劣らないお菓子好き.先輩の私に結婚式2次会の
幹事を頼んでくるという暴挙を行うが,幸せそうだから許す.
*5: ツケメン.実際ツケメンは好きらしい.私生活を語らない.
TVで彼女がいることが判明.でもそれ以上語らない.
*6: タフガイ.最近トライアスロンもやるらしい.新婚さん.
*7: IKAROSチームの長.優しい口調で頼みごとをしてくる.
口癖は「ねぇねぇ,ちょっといいかな?」.断れない…
*8: 2006年にM-V-7号機のサブペイロードとして打ち上げられた
超小型のソーラー電力セイル実証衛星.
*9: IKAROSのアンテナが地球方向を向かない姿勢をとる期間.
*10:この上なくビールと合う至高の食べ物.
*11:心の友.明日への活力.中性脂肪の素.
*12:奥さんには不評.最近娘が私の口調を真似するのが悩みの種.
08/20 21:53 : 自己紹介(やまもと)
Category: Member
Posted by: IKAROS
IKAROSチームの山本高行(やまもとたかゆき)です.
実は今週から観測ロケットの打ち上げ準備のため,内之浦に来ています.
出張先でイカロス君から無茶ぶりを受けるとは思いませんでした.
ちなみにこの夏は,内之浦からS-520-25号機が打ち上げられます.
http://www.isas.ac.jp/j/topics/topics/2010/0809.shtml
私の主な仕事は風を計測して,ロケットの軌道計画を立案するのですが,今回は早朝5時の打ち上げなので,毎朝4時前に起きて,打ち上げ時刻の5時に風計測のためのゾンデを放球しています.
私の専門は軌道計画や誘導制御なのですが,ソーラー電力セイル絡みでは人材不足のためSSSAT(注1)の頃から推進系を担当しています.IKAROSではさらにシステム安全や(主に「あかつき」側から)H-IIAロケットとの軌道インターフェースを担当しました.システム安全とは,地上試験中からロケットによる打ち上げまで,人や施設,ロケットなどに危害を与えないように,設計・製造の妥当性や試験手順を検討して,事故の起こらないようにする一連の作業のことを言います.IKAROSはピギーバック扱いなので,主探査機である「あかつき」に危害を加えないようにするのも大事です.イカロス君があかつき君に噛みたかったけど届かなかった,と言っているのはこのことですね.
自己紹介ということで,簡単な経歴をしましょう.
修士の頃から学生として宇宙科学研究所(以下,宇宙研)で研究をしていました.このころは主に「はやぶさ」の小惑星タッチダウンシミュレータ(実態は高所作業車)の制御に関する研究を行っていました.
その後,一度民間会社に就職したのですが,宇宙開発への夢を捨て切れず退職して再び宇宙研で博士課程へと進みました.博士課程では,スペースプレーンの軌道最適化,誘導制御に関して研究を行ないました.
一年間ポスドクとして過ごした後,運良く中途採用に受かり,JAXA宇宙研に配属されました.子供の頃からの夢だった宇宙開発の現場についにたどり着き,趣味と実益を兼ねられるというのは,とても幸せなことです.
しかしどんな仕事でも同じだと思いますが,宇宙開発にも厳しい面が存在します.3月に結婚したのですが,その一週間後から約二ヶ月(途中一週間ほど間がありますが)に渡ってIKAROS打ち上げのため出張となりました.しかもその出張中に祖父が急に亡くなったとの連絡を受けました.とても可愛がってもらっていたのですが,孫の中で私だけが葬式に参列することができませんでした.そんなこともありIKAROSが順調に航行を続けているのは,大変励みになります.
さて宇宙以外の趣味もいくつかあります.その中でも最も時間を割いているのはマラソンです.年に1,2回旅行を兼ねてフルマラソンを走るのですが,昨年はボストンマラソンでサブスリー(注2)を達成しました.まだ次回どこで走るか決めていないのですが,今募集中の東京マラソンに出てみたいです.なにせこれまで4年連続抽選漏れなので,来年こそはという思いです.
最後に,IKAROSが途中で宇宙研からJSPEC(注3)に移ったにも関わらず,チーム内でJSPECの併任になっていないのは私だけです.なので津田さんがIKAROSのサブリーダというのを,このブログで初めて知ったというのは内緒です.
(注1)2006年にM-V-7号機のサブペイロードとして打ち上げられた超小型のソーラー電力セイル
(注2)42.195Kmを3時間以内で走ること
(注3)相模原キャンパスにある月・惑星探査プログラムグループ.宇宙研とは別組織.
実は今週から観測ロケットの打ち上げ準備のため,内之浦に来ています.
出張先でイカロス君から無茶ぶりを受けるとは思いませんでした.
ちなみにこの夏は,内之浦からS-520-25号機が打ち上げられます.
http://www.isas.ac.jp/j/topics/topics/2010/0809.shtml
私の主な仕事は風を計測して,ロケットの軌道計画を立案するのですが,今回は早朝5時の打ち上げなので,毎朝4時前に起きて,打ち上げ時刻の5時に風計測のためのゾンデを放球しています.
私の専門は軌道計画や誘導制御なのですが,ソーラー電力セイル絡みでは人材不足のためSSSAT(注1)の頃から推進系を担当しています.IKAROSではさらにシステム安全や(主に「あかつき」側から)H-IIAロケットとの軌道インターフェースを担当しました.システム安全とは,地上試験中からロケットによる打ち上げまで,人や施設,ロケットなどに危害を与えないように,設計・製造の妥当性や試験手順を検討して,事故の起こらないようにする一連の作業のことを言います.IKAROSはピギーバック扱いなので,主探査機である「あかつき」に危害を加えないようにするのも大事です.イカロス君があかつき君に噛みたかったけど届かなかった,と言っているのはこのことですね.
自己紹介ということで,簡単な経歴をしましょう.
修士の頃から学生として宇宙科学研究所(以下,宇宙研)で研究をしていました.このころは主に「はやぶさ」の小惑星タッチダウンシミュレータ(実態は高所作業車)の制御に関する研究を行っていました.
その後,一度民間会社に就職したのですが,宇宙開発への夢を捨て切れず退職して再び宇宙研で博士課程へと進みました.博士課程では,スペースプレーンの軌道最適化,誘導制御に関して研究を行ないました.
一年間ポスドクとして過ごした後,運良く中途採用に受かり,JAXA宇宙研に配属されました.子供の頃からの夢だった宇宙開発の現場についにたどり着き,趣味と実益を兼ねられるというのは,とても幸せなことです.
しかしどんな仕事でも同じだと思いますが,宇宙開発にも厳しい面が存在します.3月に結婚したのですが,その一週間後から約二ヶ月(途中一週間ほど間がありますが)に渡ってIKAROS打ち上げのため出張となりました.しかもその出張中に祖父が急に亡くなったとの連絡を受けました.とても可愛がってもらっていたのですが,孫の中で私だけが葬式に参列することができませんでした.そんなこともありIKAROSが順調に航行を続けているのは,大変励みになります.
さて宇宙以外の趣味もいくつかあります.その中でも最も時間を割いているのはマラソンです.年に1,2回旅行を兼ねてフルマラソンを走るのですが,昨年はボストンマラソンでサブスリー(注2)を達成しました.まだ次回どこで走るか決めていないのですが,今募集中の東京マラソンに出てみたいです.なにせこれまで4年連続抽選漏れなので,来年こそはという思いです.
最後に,IKAROSが途中で宇宙研からJSPEC(注3)に移ったにも関わらず,チーム内でJSPECの併任になっていないのは私だけです.なので津田さんがIKAROSのサブリーダというのを,このブログで初めて知ったというのは内緒です.
(注1)2006年にM-V-7号機のサブペイロードとして打ち上げられた超小型のソーラー電力セイル
(注2)42.195Kmを3時間以内で走ること
(注3)相模原キャンパスにある月・惑星探査プログラムグループ.宇宙研とは別組織.
08/10 19:31 : スイカロス君
Category: Member
Posted by: IKAROS
本日は大きいけど可愛い差し入れが届きました.開けてびっくり,スイカロス君でした.今は冷蔵庫の中でじーっと待機中です.
実際の軌道上のイカロス君.太陽角度(0°が太陽正対)が大きくなるとセイルが巻いてあったミッション部にも光が入るようになり,イカロス全体が温まる傾向になります.正確には太陽に対する断面積が大きくなるので,太陽光を受ける面積が大きくなるのですね.それでもセイルが巻いてあった部分の温度はまだまだマイナス,冷蔵庫の中にいるイカロス君の方がよっぽど暖かいですね.
また,別の方からもアンテナに似たお菓子を頂き,運用室では大変喜んでいます.
応援してくださる皆様,いつもありがとうございます.
あと,このブログにはコメントは付けられないのですが,clap機能というのがあり,そこにメッセージを書けるようになっています.こちらから返信することはできないのですが,皆様から頂いたメッセージは全て読ませて頂いています.暖かい応援メッセージあり,質問あり,ツッコミもありと,運用の合間に読むのをスタッフ一同楽しみにしています.本当にありがとうございます.
今後ともIKAROSの応援よろしくお願い致します.(H)
PS.スイカロス君のかぶっていた帽子はT2さんが喜んでかぶっていました.
スイカロス君とは別の方から届いたお菓子も一緒に記念撮影.右のおつまみは以前頂いたものですが,これから食いしん坊たちの胃に収まるために登場しました.

スイカロス君のワンショット

実際の軌道上のイカロス君.太陽角度(0°が太陽正対)が大きくなるとセイルが巻いてあったミッション部にも光が入るようになり,イカロス全体が温まる傾向になります.正確には太陽に対する断面積が大きくなるので,太陽光を受ける面積が大きくなるのですね.それでもセイルが巻いてあった部分の温度はまだまだマイナス,冷蔵庫の中にいるイカロス君の方がよっぽど暖かいですね.
また,別の方からもアンテナに似たお菓子を頂き,運用室では大変喜んでいます.
応援してくださる皆様,いつもありがとうございます.
あと,このブログにはコメントは付けられないのですが,clap機能というのがあり,そこにメッセージを書けるようになっています.こちらから返信することはできないのですが,皆様から頂いたメッセージは全て読ませて頂いています.暖かい応援メッセージあり,質問あり,ツッコミもありと,運用の合間に読むのをスタッフ一同楽しみにしています.本当にありがとうございます.
今後ともIKAROSの応援よろしくお願い致します.(H)
PS.スイカロス君のかぶっていた帽子はT2さんが喜んでかぶっていました.
スイカロス君とは別の方から届いたお菓子も一緒に記念撮影.右のおつまみは以前頂いたものですが,これから食いしん坊たちの胃に収まるために登場しました.

スイカロス君のワンショット

08/05 23:54 : 自己紹介(船瀬)
Category: Member
Posted by: IKAROS
IKAROSチームの船瀬 龍(ふなせ りゅう)です.
突然イカロス君からの無茶ぶりを受けたので,慌てて自己紹介原稿を書きました...
昨日はちょうど休暇を取っていたのですが,どうやら,そういう油断している時に限って無茶デブリが飛んでくるようですね...
自己紹介ということで,まずは私がIKAROSプロジェクトに携わるまでの話をしたいと思います.多少長くなってしまいますが,それぞれに超意欲的なIKAROSプロジェクトのメンバーが,どのようなモチベーションでプロジェクトに携わっているのか,ひとつの例として見てもらえればと思います.
森さんの自己紹介にもありましたが,私も「深宇宙探査機を作りたい」と思い続けて大学時代を過ごしてきました.
きっかけは,高校時代(たしか高校3年生の時)に新聞で見た,火星探査機「Mars Pathfinder」が地球に送ってきた火星の画像です.火星の荒涼とした大地と,そこでひとり仕事をこなすローバーの姿に愕然とするとともに,長期間の開発から,打ち上げ,火星着陸を経て,ローバーがちゃんと動いて,画像が地球に届いた瞬間のプロジェクト関係者の気持ちを想像するだけで鳥肌が立ちました.「こんなにエキサイティングな仕事は他にないだろう.是非味わってみたい」と思いました.
それまでは特にモノ作りにも宇宙開発にも全く興味がなかったのですが,地球からこんなに遠く離れたところでひとり仕事をし続けるこの探査機のことを単純に「かっこいい!」と思い,「どうやって動いているんだろう?」からすぐに「自分で作ってみたい」と思うようになりました.その日から,すっかり進路を変更し,航空宇宙工学の道に進むことになりました.
大学時代は,世界最小の超小型人工衛星CubeSat(http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/cubesat/)の開発に明け暮れる毎日でした.そこでは,自分の手で人工衛星を作るという得難い経験を積み,「宇宙で動くモノを作る」ということの基礎を学びました.ちなみに,所属研究室の第一号衛星"XI-IV(サイ・フォー)"のプロマネが,現在同じIKAROSチームの先輩である津田さんで,私は二号衛星"XI-V(サイ・ファイブ)"のプロマネをしていました.
一方で,CubeSatプロジェクトに没頭しつつも,「地球周回ではなく深宇宙に行く探査機が作りたい」という思いも捨てがたく,自分自身の研究としては「宇宙機の制御」,特に,「宇宙機の自律化・知能化」をテーマに学位を取得しました.地球から遠く離れる深宇宙探査機にとって最も大事なのは,宇宙機が地球からのサポート無しに自分の判断で自分を制御する技術だ,と考えてのことです.
その後,大学院卒業時に「月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC)」という,惑星探査プロジェクトを専門に行う部署がJAXA内に発足し,そこで研究するポジションを得て,しかもJAXAに来てすぐにIKAROSというとても挑戦的なミッションが立ち上がり,中心メンバーの一員として携わることになったのです.本当に幸運に恵まれた気がします.
私は,IKAROSでは,ミッション系機器全般と,姿勢制御系,液晶デバイスを担当しました.
「ミッション系機器」というのは,「ミッションを実行するための機器」という意味で,IKAROSでは,セイルの展開,画像による展開の確認,薄膜太陽電池の発電確認などを行うための機器のことを指します.
IKAROSチームにはあまり電気系に強い人がいなくて,「手作りで衛星作っていたんだからエレキのことはよく分かるでしょ?」的な流れで,いつのまにかミッション系のエレキはほとんど全て自分が担当することとなりました.
これが不幸?(いや,ある意味鍛えられたので幸運なのかも)の始まりでした.セイル展開という華々しいミッションも,それをコントロールする機器が正常に動かないとおじゃんです.人一倍心配症の私は,皆で「二次展開のダイナミクスが...」といった議論に興じている最中も,「このタイミングでドライバが動かなかったどうなる?」とか「この部品が壊れたらどうしよう?」といったことがちらつきます.設計から製作・総合試験・打ち上げまで,気の抜けない日々を過ごしていましたが,セイル展開と薄膜太陽電池発電確認まで無事に成功し,「動作して当たり前」というプレッシャーからようやく解放された気がします.
ちなみに私の年齢は30歳.学生さんを除くとIKAROSチームで最年少になりますが,最年少の人間にこんな事を任せてしまう宇宙研って,すごいところだと思います.
そういった裏方的な仕事とは別に,姿勢制御系や液晶デバイスの開発は本当にエキサイティングでした.ここでも苦労話は山ほどありますが,別の機会にしたいと思います.
いずれにしても,深宇宙探査に対する積年の思いを叶えることになった,私自身の初めての深宇宙ミッション「IKAROS」には,相当の強い思い入れをもって参加しました.大成功を収めることができて本当に良かったと思いますし,その成功を,次の木星探査ミッションへ確実につなげていくべく,決意を新たにしているところです.
…ところで,大学時代もJAXAに入社してからも,「宇宙機を上手く制御する方法」を追求してきた私ですが,家では,円満な家庭を実現するために,「奥さんに上手くコントロールされる方法」についての研究?を行っています.制御の研究者が必ずしも「上手い制御のされかた」を知っているわけではないですが,対象(相手=妻)の動作・ダイナミクス(考えていること・思考パターン)をよく理解することが重要であることは言うまでもありません.まだ結婚して一年目の新婚夫婦ですが,それまでの付き合いは長いので,だいぶ「制御のされかた」のノウハウ?が蓄積されてきております.(もちろん,普段は難しいことは抜きに,単純に新婚生活を楽しんでいますよ!)
ただ,結婚直後は,「頑張れば早く帰宅できることが分かった」などという「暴言」を某TV番組で吐いた私ですが,あっという間に仕事の忙しさに流されるようになり,今やすっかり結婚前の生活パターンに戻りつつあるのが,ここ最近の悩みですね.これも,「仕事と家庭に対する時間割り当ての最適化問題」として,エレガントに解いてみたい問題ですが,難しそうです.
きっとブログで私に無茶ぶりしたT2さんは,もっと上手に仕事をこなしつつ結婚生活も楽しんでおられるんだと思います.T2さんに自己紹介が振られたら,その辺りも是非うかがってみたいものです.
突然イカロス君からの無茶ぶりを受けたので,慌てて自己紹介原稿を書きました...
昨日はちょうど休暇を取っていたのですが,どうやら,そういう油断している時に限って無茶デブリが飛んでくるようですね...
自己紹介ということで,まずは私がIKAROSプロジェクトに携わるまでの話をしたいと思います.多少長くなってしまいますが,それぞれに超意欲的なIKAROSプロジェクトのメンバーが,どのようなモチベーションでプロジェクトに携わっているのか,ひとつの例として見てもらえればと思います.
森さんの自己紹介にもありましたが,私も「深宇宙探査機を作りたい」と思い続けて大学時代を過ごしてきました.
きっかけは,高校時代(たしか高校3年生の時)に新聞で見た,火星探査機「Mars Pathfinder」が地球に送ってきた火星の画像です.火星の荒涼とした大地と,そこでひとり仕事をこなすローバーの姿に愕然とするとともに,長期間の開発から,打ち上げ,火星着陸を経て,ローバーがちゃんと動いて,画像が地球に届いた瞬間のプロジェクト関係者の気持ちを想像するだけで鳥肌が立ちました.「こんなにエキサイティングな仕事は他にないだろう.是非味わってみたい」と思いました.
それまでは特にモノ作りにも宇宙開発にも全く興味がなかったのですが,地球からこんなに遠く離れたところでひとり仕事をし続けるこの探査機のことを単純に「かっこいい!」と思い,「どうやって動いているんだろう?」からすぐに「自分で作ってみたい」と思うようになりました.その日から,すっかり進路を変更し,航空宇宙工学の道に進むことになりました.
大学時代は,世界最小の超小型人工衛星CubeSat(http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/cubesat/)の開発に明け暮れる毎日でした.そこでは,自分の手で人工衛星を作るという得難い経験を積み,「宇宙で動くモノを作る」ということの基礎を学びました.ちなみに,所属研究室の第一号衛星"XI-IV(サイ・フォー)"のプロマネが,現在同じIKAROSチームの先輩である津田さんで,私は二号衛星"XI-V(サイ・ファイブ)"のプロマネをしていました.
一方で,CubeSatプロジェクトに没頭しつつも,「地球周回ではなく深宇宙に行く探査機が作りたい」という思いも捨てがたく,自分自身の研究としては「宇宙機の制御」,特に,「宇宙機の自律化・知能化」をテーマに学位を取得しました.地球から遠く離れる深宇宙探査機にとって最も大事なのは,宇宙機が地球からのサポート無しに自分の判断で自分を制御する技術だ,と考えてのことです.
その後,大学院卒業時に「月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC)」という,惑星探査プロジェクトを専門に行う部署がJAXA内に発足し,そこで研究するポジションを得て,しかもJAXAに来てすぐにIKAROSというとても挑戦的なミッションが立ち上がり,中心メンバーの一員として携わることになったのです.本当に幸運に恵まれた気がします.
私は,IKAROSでは,ミッション系機器全般と,姿勢制御系,液晶デバイスを担当しました.
「ミッション系機器」というのは,「ミッションを実行するための機器」という意味で,IKAROSでは,セイルの展開,画像による展開の確認,薄膜太陽電池の発電確認などを行うための機器のことを指します.
IKAROSチームにはあまり電気系に強い人がいなくて,「手作りで衛星作っていたんだからエレキのことはよく分かるでしょ?」的な流れで,いつのまにかミッション系のエレキはほとんど全て自分が担当することとなりました.
これが不幸?(いや,ある意味鍛えられたので幸運なのかも)の始まりでした.セイル展開という華々しいミッションも,それをコントロールする機器が正常に動かないとおじゃんです.人一倍心配症の私は,皆で「二次展開のダイナミクスが...」といった議論に興じている最中も,「このタイミングでドライバが動かなかったどうなる?」とか「この部品が壊れたらどうしよう?」といったことがちらつきます.設計から製作・総合試験・打ち上げまで,気の抜けない日々を過ごしていましたが,セイル展開と薄膜太陽電池発電確認まで無事に成功し,「動作して当たり前」というプレッシャーからようやく解放された気がします.
ちなみに私の年齢は30歳.学生さんを除くとIKAROSチームで最年少になりますが,最年少の人間にこんな事を任せてしまう宇宙研って,すごいところだと思います.
そういった裏方的な仕事とは別に,姿勢制御系や液晶デバイスの開発は本当にエキサイティングでした.ここでも苦労話は山ほどありますが,別の機会にしたいと思います.
いずれにしても,深宇宙探査に対する積年の思いを叶えることになった,私自身の初めての深宇宙ミッション「IKAROS」には,相当の強い思い入れをもって参加しました.大成功を収めることができて本当に良かったと思いますし,その成功を,次の木星探査ミッションへ確実につなげていくべく,決意を新たにしているところです.
…ところで,大学時代もJAXAに入社してからも,「宇宙機を上手く制御する方法」を追求してきた私ですが,家では,円満な家庭を実現するために,「奥さんに上手くコントロールされる方法」についての研究?を行っています.制御の研究者が必ずしも「上手い制御のされかた」を知っているわけではないですが,対象(相手=妻)の動作・ダイナミクス(考えていること・思考パターン)をよく理解することが重要であることは言うまでもありません.まだ結婚して一年目の新婚夫婦ですが,それまでの付き合いは長いので,だいぶ「制御のされかた」のノウハウ?が蓄積されてきております.(もちろん,普段は難しいことは抜きに,単純に新婚生活を楽しんでいますよ!)
ただ,結婚直後は,「頑張れば早く帰宅できることが分かった」などという「暴言」を某TV番組で吐いた私ですが,あっという間に仕事の忙しさに流されるようになり,今やすっかり結婚前の生活パターンに戻りつつあるのが,ここ最近の悩みですね.これも,「仕事と家庭に対する時間割り当ての最適化問題」として,エレガントに解いてみたい問題ですが,難しそうです.
きっとブログで私に無茶ぶりしたT2さんは,もっと上手に仕事をこなしつつ結婚生活も楽しんでおられるんだと思います.T2さんに自己紹介が振られたら,その辺りも是非うかがってみたいものです.
08/03 14:19 : 相模原キャンパス一般公開の御礼
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Posted by: IKAROS
30日(金),31日(土)と相模原キャンパスでは一般公開が催され,多くの方にご来場頂きました.なんと,金曜日に約14200名,土曜日に約19600人,合計で約33800人の来場だそうです!お陰さまでIKAROSブースも大繁盛で,スタッフが説明に追われていました.森さんなんてほとんど休憩もなく説明していましたね.
ご来場頂いた皆様,誠にありがとうございました.
IKAROSは第1会場に展開機構PMやパネルを,第4会場にソーラー電力セイル部の1/4フライトモデル(FM)スペアを展示したのですが,どちらも実サイズということで好評を頂いたようです.多くの方に興味を持って頂き,スタッフとしても嬉しい限りでした.重ね重ね御礼申し上げます.
私は無茶ブリを受けませんでしたが,無茶ブリの被害にあったスタッフはいたのでしょうか?
また,第4会場に天井から吊るしてあったセイルFMスペアですが,開発中からあのように拡がったところを見れる機会は滅多にないので,我々も改めてその大きさを実感しました.あの4倍のセイルが宇宙で拡がって飛んでいるところを想像するとすごいですね.実はK口先生はタイミングが合わずに見ることできず「実は僕,あれを一度も見たことないから見たかったよ」と残念がっておられました.
応援してくださる多くの方のために,これからも無事に航海していって欲しいですね.スタッフ一同頑張ります.
週末にかけて郵送や,手渡しで多くの贈り物を頂きました.既にいくつかは運用室の食いしん坊さん達に食べられてしまいましたが,運用室では大喜びでした.この場を借りて御礼申し上げます.ありがとうございました.
今後も引き続きIKAROSの応援をよろしくお願い致します(H)
ご来場頂いた皆様,誠にありがとうございました.
IKAROSは第1会場に展開機構PMやパネルを,第4会場にソーラー電力セイル部の1/4フライトモデル(FM)スペアを展示したのですが,どちらも実サイズということで好評を頂いたようです.多くの方に興味を持って頂き,スタッフとしても嬉しい限りでした.重ね重ね御礼申し上げます.
私は無茶ブリを受けませんでしたが,無茶ブリの被害にあったスタッフはいたのでしょうか?
また,第4会場に天井から吊るしてあったセイルFMスペアですが,開発中からあのように拡がったところを見れる機会は滅多にないので,我々も改めてその大きさを実感しました.あの4倍のセイルが宇宙で拡がって飛んでいるところを想像するとすごいですね.実はK口先生はタイミングが合わずに見ることできず「実は僕,あれを一度も見たことないから見たかったよ」と残念がっておられました.
応援してくださる多くの方のために,これからも無事に航海していって欲しいですね.スタッフ一同頑張ります.
週末にかけて郵送や,手渡しで多くの贈り物を頂きました.既にいくつかは運用室の食いしん坊さん達に食べられてしまいましたが,運用室では大喜びでした.この場を借りて御礼申し上げます.ありがとうございました.
今後も引き続きIKAROSの応援をよろしくお願い致します(H)
