宇宙航空研究開発機構 ISASサイトマップサイトマップ

TOP > トピックス > トピックス > 2010年 > 「あかつき」搭載カメラのチェックで地球を撮影

トピックス

「あかつき」搭載カメラのチェックで地球を撮影

5月21日午前6時58分22秒(日本時間:以下も同様)に打ち上げられた金星探査機「あかつき」には観測装置として5台のカメラと超高安定発振器が搭載されています。打上げ当日である5月21日夜、内之浦宇宙空間観測所との通信試験中に中間赤外カメラ(LIR)、紫外線イメージャ(UVI)、1μmカメラ(IR1)の3台を立ち上げ、機器の状態を確認するために地球を撮影しました。
撮影時刻は5月21日午後8時50分頃で、このとき「あかつき」と地球の距離は約25万kmでした(参考:地球と月の平均距離は約38万km)。「あかつき」から見た地球の視直径は約3度で、地球を夜の方向から見ています。この撮影の結果から、これらの機器の状態が、現時点で確認が済んだ範囲では正常であると判断しました。
なお、2μmカメラ(IR2)と雷・大気光カメラ(LAC)と超高安定発振器(USO)の立ち上げは後日に予定されています。

中間赤外カメラ(LIR):波長10μm

画像クリックで拡大画像

この赤外線波長では太陽光の反射光ではなく地球自身が放つ赤外放射を見ることができるため、太陽光に照らされている場所も照らされていない場所も同じように見えます。高層の雲は冷たいために赤外放射が弱く暗く写ります。低層の雲や雲がない地域は暖かいために赤外放射が強く、明るく写ります。この地球画像の中央にはオーストラリア大陸があり、下のほうには冷たい南極大陸が暗く写っています。このカメラは金星で雲の温度分布を調べます。
 視 野 縦12.4度×横16.4度
 画素数 縦248×横328

紫外線イメージャ(UVI):波長365nm

画像クリックで拡大画像
※画像は人工的に着色してあります。

主に高い高度の大気によって散乱された太陽光を見ているため、雲や地面の模様はあまり明瞭ではありません。このカメラは金星で雲の構造や紫外線吸収物質の分布を調べます。
 視 野 縦12度×横12度
 画素数 縦1024×横1024

1μmカメラ(IR1):波長0.9μm

画像クリックで拡大画像
※画像は人工的に着色してあります。

大気をよく透過する波長であるため、雲の細かな模様が見えています。このカメラは金星で雲の構造や地表面の様子を調べます。
 視 野 縦12度×横12度
 画素数 縦1024×横1024

2010年5月24日

ISASメールマガジン

最先端の宇宙科学に従事している研究者の、汗と涙と喜びに満ちた生の声をお届けするメールマガジンに、あなたも参加しませんか?詳しくはクリック!