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ISASメールマガジン

ISASメールマガジン 第121号

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ISASメールマガジン   第121号       【 発行日− 07.01.09 】
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★明けましておめでとうございます。山本です。

 2007年もISASメールマガジンをよろしくお願いします。

 観測ロケットS-310-37号機の打上げ実験のため、今日9日から鹿児島出張組の移動が始まります。今回の観測ロケットは、観測目的の現象 待ちの期間が1/16〜2/28までと長く、実験班員にそっと聞いたところ、
「3日に1度の確率だから、20日位には終るでしょう。」
と楽観的な返事が返ってきました。無事早く実験が終了するよう願っています。

 今年最初は、JAXA宇宙教育センター長の的川泰宣(まとがわ・やすのり)さんです。

── INDEX──────────────────────────────
★01:新年のご挨拶
☆02:「月に願いを!」 大高郁子さんからイラスト・メッセージ
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★01:新年のご挨拶

 みなさん、明けましておめでとうございます。

 フセインの死で終えた年が過ぎ去ったかと思うと、新年早々痛ましい事件が続発しています。私たちの一人一人がこの現実を直視しないと、日本はとんでもない時代を迎えることになりそうです。

 本当は、「いよいよ月の探査が本格的に開始される」という書き出しを考えていたのですが、「《夢がない》と妹になじられて……」という記事を新聞で読んで、すっかりそんな気分が吹き飛んでしまいました。ある人にそのことを言ったら、「あんたの責任じゃないだろ」と慰めが返ってきました。
そう割り切ってしまえればいいのですが、幼いころからの習い性で、「世の中の不幸と自分のだらしなさとはいつも結びついている」というマッハ主義が抜けないのですね。

 60歳をとっくに過ぎた身としては、日本社会の憂うべき事態に知らぬ顔の半兵衛を決め込むことは、かなり無責任となることぐらいは考えます。
若いころに懸命に打ち込んだ仕事の「花」の部分、表舞台は、もう世代の異なる人々が担っています。外濠を埋める仕事はそれなりにやるとしても、もっと普遍的な世直しにつながる「ライフワーク」にとりかからなければ、半世紀を越える人生が泣いてしまいます。というわけで一昨年の5月に創設した宇宙教育センターも、今年は満2年を迎えます。全国の津々浦々にすばらしい先生たちを発見する喜びと、その先生方の横の連携を作っていくことの難しさを痛感する2年間でした。大人が大同団結しないと、子どもたちのベクトルを太くすることはできないでしょうから、今年はこの点に関し、怒涛の寄り身を見せたいと考えています。

 今年の夏には、1990年以来の日本の月探査機「セレーネ」が地球を旅立ちます。まさに1960年代から1970年代の初めにかけてのアポロ計画以来、最大の月ミッションです。宇宙開発委員会が日本の宇宙活動の長期計画を策定するらしい今年、「はやぶさ」の成果を引っさげてISASがいよいよ太陽系に本格的な船出をする時代の幕が切って落とされます。子どもたちの未来は宇宙がしっかりと受け止めて前進したいと決意しています。
キャンペーンの詳細はJAXAないしISASのホームページをご覧ください。ただし、このミッションに関連して展開している「月に願いを」キャンペーンに応募することをお忘れなく。ある都下の市では、全市の小学校の生徒さんが数千人、こぞってキャンペーンに応募するとの決意が表明されています。「ガキどもに負けるな!」

 ──壮大なスケールの展開を期待しています。

(的川泰宣、まとがわ・やすのり)

新しいウィンドウが開きます http://www.isas.jaxa.jp/j/new/event/selene_camp/index.shtml

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※※※ ☆02以降の項目は省略します(発行当時のトピックス等のため) ※※※