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ISASニュース

第2回「宇宙科学研究所賞」・2015年度「宇宙科学研究所長賞」

No.419(2016年2月)掲載

■宇宙科学研究所賞(外部表彰)

 宇宙研は、宇宙科学・探査プロジェクトの実施に当たり顕著な功績または貢献のあった外部機関所属の方々に「宇宙科学研究所賞」を授与しています。第2回「宇宙科学研究所賞」は以下3名の方々に、1月6日に授与されました。

●末松芳法氏(国立天文台)
授賞理由:太陽観測衛星「ひので」可視光磁場望遠鏡の開発において、光学設計から光学系個々の性能評価、地上試験での光学性能検証まで一貫して主導的な役割を果たして世界最高の解像度を達成し、「ひので」プロジェクトを成功に導きました。

●安藤 真氏(東京工業大学)
●廣川二郎氏(東京工業大学)
授賞理由:両名は金星探査機「あかつき」および小惑星探査機「はやぶさ2」搭載超遠距離通信用ハニカム構造ラジアルラインスロットアンテナの開発において、スペーサとして誘電体ハニカムコアを採用するなどして大幅な軽量化を実現し、「あかつき」と「はやぶさ2」のミッションの成立に多大な貢献をされました。詳しくは『ISASニュース』2014年11月号の「宇宙科学最前線」をご覧ください。

 宇宙研は、このような機構外からの協力・支援に心から感謝するとともに、この3名の今後ますますのご活躍をお祈り致します。

(科学推進部 笠原 健司)

第2回宇宙科学研究所賞を受賞した国立天文台の末松芳法氏(左)と常田佐久 宇宙研所長

第2回宇宙科学研究所賞を受賞した国立天文台の末松芳法氏(左)と常田佐久 宇宙研所長

 

■宇宙科学研究所長賞(職員表彰)

 2015年度「宇宙科学研究所長賞」は、超小型深宇宙探査機技術実証チーム(冨木淳史チーム長)と安田進氏(研究開発部門)が受賞しました。

 超小型深宇宙探査機技術実証チームは、超小型深宇宙探査機PROCYONにおいて、民生用部品とX帯窒化ガリウム送信機を組み合わせることにより、超小型探査機として世界で初めて地球との間の深宇宙通信を実証しました。安田進氏は、2月打上げ予定のX線天文衛星ASTRO-Hで、冷凍機の出す微小な振動が主要観測装置である軟X線分光検出器の観測性能実現に障害となる問題を、受動ダンパーを設計、製作、実機試験することで解決のめどを付けるという顕著な貢献をされました。受賞者の方々には今後もご活躍を期待しております。

(科学推進部 関 将史)

宇宙科学研究所長賞を受賞した超小型深宇宙探査機技術実証チームと安田進氏。常田宇宙研所長らと記念撮影。

宇宙科学研究所長賞を受賞した超小型深宇宙探査機技術実証チームと安田進氏。常田宇宙研所長らと記念撮影。