東京大学、国立極地研究所、東北大学そして宇宙科学研究本部が、それぞれの得意な部分を持ち寄り完成させたのが、超高層大気プラズマイメージャー(Upper-Atmosphere and Plasma Imager:UPI)です。この観測機は、月を巡る軌道上から常に地球の方向を向いています。UPIは赤道儀とその上に載る2台の望遠鏡で構成されています。1台は極端紫外光を使って地球周辺のプラズマを撮像観測することを目的とするTEX、もう1台は可視光でオーロラや大気光のグローバルな分布を観測するTVISです。
高精細度映像取得システム(High Definition Television System:HDTV)は、衛星の下部モジュールに取り付けられています。システムには広角カメラと望遠カメラの2台があり、衛星の前進方向と後退方向の地平線をそれぞれ狙っています。カメラは2/3型200万画素のCCDをRGBに3枚用いた3板カラー方式です。カメラで撮影した映像は、デジタル圧縮して、書き換え可能な不揮発性半導体メモリに記録します。記録の際に、標準モード(1倍)のほかにインターバル記録モード(2倍、4倍、8倍)を選択できます。メモリ容量は1GBで、ハイビジョン動画1分間相当の保存が可能です。