大学受験のときには学科を選ばなければいけません。ちょうどそのとき、毛利衛さんがスペースシャトルで宇宙実験をしている様子をニュースで見ました。1992年のことです。物が宙に浮いていて、面白いなと思いました。その後、実験の様子をまとめた『宇宙実験レポート
from U.S.A.』(毛利衛 著、講談社)という本を読みました。それがこの分野に入るきっかけです。大学院の修士課程のとき、毛利さんに初めてお会いし、とても感激しました。毛利さんは実験を計画した研究者の代わりに宇宙で実験を行いましたが、「やはり計画をした研究者自身が宇宙に行って実験すべきだ」と最近コメントされていました。百聞は一見にしかずで、研究者自身がどんどん宇宙に行って実験を行い、新しい感覚や直観をつかむことができる時代が来るといいですね。