10/15(土)の運用は、健康状態の確認、最近使用していなかった搭載機器の性能確認、
データレコーダに蓄積されているGAP、ALDNデータの再生を行いました。

 IKAROSは本日も順調に、そして健康に深い宇宙の中を航行しています。

 次回の運用予定は来週火曜日(10/18)未明からです。

 今日時点での地球からIKAROSまでの距離は、1億6千万kmを超えています。
 もう、地球から太陽までの距離より遠いのです。
 ここまで遠くなるとIKAROSから届く電波の強さもものすごく弱く、少し風が強くて
臼田局のアンテナが揺らされたり、雨が強く降ったりすると、IKAROSの健康状態を知る
ためのテレメトリを受信するのも困難になってきます。
 もちろんビーコン運用での情報取得はまだ出来ますが、やはり情報量の多いテレメトリ
運用を少しでも継続させたいものです。

 今日の運用でも、私が今週知恵熱でフラフラしている間にT2さん達が会得した技術
「送信機側,受信機側の設定を攻めに攻めてテレメトリを受信」、「気合で何とか受信」
をT2さん、Y2さん、Oさん、北陸のオオカミDYさんのお父さん達に見守られ(指導され)
ながら、私も伝授してもらい何とか成功し、最後まで維持することができました。
(前述の通り、風や雨が強かったりすると成功しなかったかもしれませんが)

 この「設定を攻めに攻めて受信」。少し解説しますと

想像してください!!

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 シトシトと雨が降っています。空高い雲の上にホースを持ったイカロス君が立って
ドヤ顔をしています。

 「臼田先生〜っ!!先生の好きなあまぁ〜い、甘いハチミツ準備できたよぉ〜♪」

 それを聞いた臼田先生、大きな口を開いて

 「はいよっ!!出してちょうだい!!」

 臼田先生は、イカロス君がホースから出したハチミツを一生懸命に大きな口で受け
取ろうとしますが、高い上空から落ちてくるハチミツは周りに飛び散りながら臼田先生
のもとに届きます。
 しかも臼田先生の大きな口は、一緒に雨粒も受け取ってしまいます。

 「何か雨も一緒に混じってるから味が薄すぎて、ハチミツの甘さが全然わからない。
  よぉ〜〜〜しっ!! こんな時は隠し技だ!! その名もぉ〜〜〜っ!!」


 「エラッ!!」


 なんと!!臼田先生の喉に魚のエラのようなものが現れました!!
 臼田先生、エラのようなものから雨だけ上手に捨てながら、ハチミツだけ喉の奥に
流し込んでいきます。

 「わかる!! ハチミツの味がはっきりわかるっ!! あまぁ〜い。おいしぃ〜♪」


 良かったですね♪臼田先生。イカロス君もよく頑張りました♪
 しかし、イカロス君が内緒でハチミツの味も濃くしていたのは誰にも内緒です♪

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 ここで、ハチミツがIKAROSからの電波。シトシト降る雨をIKAROSからの電波の周囲に
あるノイズに置き換えてみてください。
 「設定を攻めに攻めて受信」とは、つまり普段は使用しないエラ設定やハチミツの味
を限界まで濃くするような設定を行って運用することです。

 理解不能な説明なってましたら大変申し訳ありません。
 勉強し直して参ります。 

( KY )

P.S.
南アフリカのおみやげは、野生な味満載でした・・・。




10/15のIKAROS
太陽距離: 0.72AU
地球距離: 161707518km, 赤経=162.5°, 赤緯=8.2°
金星距離: 1.36AU(204109585km)
姿勢:スピンレート=0.2rpm, 太陽角=1.9deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.72AU
Earth Distance: 161707518km, RA=162.5deg, Dec=8.2deg
Venus Distance: 1.36AU(204109585km)
Attitude: Spin Rate=0.2rpm, Sun Angle=1.9deg






今日(10月15日)は何の日?

 ・土星探査機「カッシーニ」打ち上げ(1997年/アメリカ)

 ・有人宇宙船「神船5号」酒泉衛星発射センターから長征2Fロケットで打ち上げ
 (2003年/中国)

 ・たすけあいの日