本日の運用は,スピンアップとHKデータの取得,レンジングを行いました.
風が強かったため何回か通信が途切れましたが,最低限のデータは取得できました.

私もY3さんと同じく4月から新しい立場で運用に参加することになったのですが,
2日目から学会発表で海外出張となったため,
感慨に浸る間もなくもう4月も中旬になってしまいました.

この学会は構造関係の専門家が多く集まるもので,
この中でIKAROSセッションも組んでいただきました.
みなさん構造の専門家だけあって,
IKAROS膜面の宇宙空間での運動に関して特に興味を持っていただけたようです.
中には,こちらも説明していない,打ち上げ後に初めて理解したような現象に関して
質問してくる方もいらっしゃいました,
勘の鋭さ,あるいは豊富な経験からくる視野の広さでしょうか,とても感心します.
私もこういった勘や経験値をIKAROSの運用を通して養っていきたいものです.

ちなみにこちらの学会の委員会で説明された
世界のソーラーセイルのマイルストーンにおいては,
IKAROSは唯一,"第0世代(0th-generation sail)"と位置付けられていました.
...第1世代ではないの?という気がしなくもないですが,
おそらく,ブーム・マストタイプのソーラーセイルの計画がひしめく中で,
いきなり成功してしまったスピンタイプのソーラーセイルを
系統図の中のどこに組み入れてよいのか悩まれたんでしょうね.
特別な存在ということは認めていただいているようです.(Y2)


4/13のIKAROS
太陽距離: 1.06AU
地球距離: 141279357km, 赤経=-41.0°, 赤緯=-15.4°
金星距離: 0.75AU(111685957km)
姿勢:スピンレート=1.7rpm, 太陽角=8deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 1.06AU
Earth Distance: 141279357km, RA=-41.0deg, Dec=-15.4deg
Venus Distance: 0.75AU(111685957km)
Attitude: Spin Rate=1.7rpm, Sun Angle=8deg