PRISMのデータは高解像度のデジタル標高モデル(Digital Elevation Model: DEM)を作成するために使われます。標高データを取得するために3組の光学系を持ち、衛星の進行方向に対して前方、直下、後方の3方向の画像を同時に取得します。前方視、後方視の放射計は地心方向に対して約24度傾けて取り付けられています。軌道の曲率を考慮するとステレオ視のB/H比は前方視と後方視の放射計間で1.0となり、2.5mという高い空間解像度との組み合わせにより高精度の標高抽出が可能です。3方向視モードにおける観測幅は35kmですが、ポインティング角を変えることにより70kmの可視範囲から選択的に35kmを観測することができます。また前方視を行う替わりに直下視を70kmの観測幅で観測することも可能です。
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