PLAINセンターニュース第103号
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1.   ALOS の概要
1.1. パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
1.2.  高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)
1.3. フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)


 パンクロマチック立体視センサ(Panchromatic Remote-sensing Instrument for Stereo Mapping: PRISM)は可視光の波長帯を観測する光学センサで、地表を2.5mの空間解像度で観測することができます。PRISMの概観を図2に、観測概要を図3に、また主要諸元を表2に示します。

図2 PRISM の概観図

図3 PRISM の観測概要

表2 PRISM の主要諸元

バンド数

1(パンクロマチック)

観測波長帯

0.52〜0.77μm

光学系

3式(直下視、前方視、後方視)

ステレオ視B/H 比

1.0(前方視-後方視間)

地上空間解像度

2.5m

観測幅

35km(3方向視モード)/ 70km(直下視のみ)

S/N比

70以上

MTF

0.2以上

ディテクタ数

30000(直下視)40000(前方視、後方視)
ただし、データ取得は約14000(35km) / 約28000(70km)

ポインティング角

±1.5度(3方向視モード、クロストラック方向)

量子化ビット数

8ビット

 PRISMのデータは高解像度のデジタル標高モデル(Digital Elevation Model: DEM)を作成するために使われます。標高データを取得するために3組の光学系を持ち、衛星の進行方向に対して前方、直下、後方の3方向の画像を同時に取得します。前方視、後方視の放射計は地心方向に対して約24度傾けて取り付けられています。軌道の曲率を考慮するとステレオ視のB/H比は前方視と後方視の放射計間で1.0となり、2.5mという高い空間解像度との組み合わせにより高精度の標高抽出が可能です。3方向視モードにおける観測幅は35kmですが、ポインティング角を変えることにより70kmの可視範囲から選択的に35kmを観測することができます。また前方視を行う替わりに直下視を70kmの観測幅で観測することも可能です。


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