40「はやぶさ2」:サンプル分析(94秒)

2020年に地球に帰還したカプセルは、相模原キャンパスに運びこまれました。

そして地球の物質で汚染されないよう慎重に扱われて、地球外物質を受け入れる専用の設備の中で開封されました。中身を確認したところ、約5.4グラムのサンプルを地球へ持ち帰ったことがわかりました。

計画では成功のめやすは0.1グラム、としていましたので、大量といえるサンプルを手にしたことになります。

リュウグウはイトカワとは違って有機物が多く含まれていそうな天体です。そして地球の海の水の起源についてもより多くのことがわかってくるかもしれません。

これらの物質サンプルは、人類が手に入れた太陽系の歴史の貴重な証拠です。

地球上の生命の材料となる物質が、宇宙からどのようにしてやって来たのか、そして宇宙の物質からどのようにしてわれわれのような生命体が形作られてきたのか、多くの科学者が研究を続けていくことでしょう。