
30「はやぶさ2」:小惑星リュウグウ到着(102秒)
「はやぶさ2」が地球から出発したのは2014年12月3日。種子島からH2A(エイチツーエー)ロケットで打ち上げられました。
それから地球を離れていきますが、ロケットから切り離されるだけではリュウグウに着くことはできません。
最初は一年かけて太陽をぐるっと一周し、地球に戻ってきます。そして精密な軌道修正をして地球のすぐそばを通過させ、そのときぐぐっと一気に軌道を変えました。
これは地球スイングバイといって、地球の引力をうまく利用して、探査機のスピードと進行方向を変えることができる方法です。
地球スイングバイのあとは、リュウグウを追いかけるように近づいていける軌道に入りました。そしてイオンエンジンでさらなる加速をしていきます。
イオンエンジンは「はやぶさ2」を一方向に押せる向きに4台付いています。
そのうちの3台もしくは2台を使っての連続運転を2016年から2018年にかけて行い、あわせて秒速1キロメートル以上の加速をすることができました。
そして打ち上げから3年半後の2018年6月27日、リュウグウ上空20キロメートルのホームポジションに到着することができたのです。