運用中小型月着陸実証機 SLIM

将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術と、小型で軽量な探査機システムの実現を目指す月面探査機。将来の太陽系科学探査を見据え、リソース制約の厳しい惑星への着陸やより高性能な観測装置搭載のための軽量化を実現する。

X線分光撮像衛星 XRISM

SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) とは、将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面にて実証する計画です。
SLIMを実現することで、我々人類は、従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことになります。これを実現することで、月よりもリソース制約の厳しい惑星への着陸も現実のものとなってきます。

昨今、対象となる天体についての知見が増え、探査すべき内容が今までより具体的になっているため、探査対象の付近への高精度着陸が必要となります。

さらに、将来の太陽系科学探査においてはより高性能な観測装置を搭載する必要が出てくるでしょう。その時のために、探査機システムを軽量化し、その分、観測装置にリソース配分ができるよう、探査機の軽量化は欠かせません。

SLIMでは、ピンポイント着陸技術と、小型で軽量な探査機システムの実現を目標とし、将来の月惑星探査に貢献することを目指しています。

名称 SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)
開発の目的と役割 ・小型の探査機によって、月への高精度着陸技術の実証を目指す。
・従来より軽量な月惑星探査機システムを実現し、月惑星探査の高頻度化に貢献する。
打上げ日時 2023年9月7日 午前8時42分11秒(日本標準時)
場所 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場
ロケット H-IIAロケット47号機