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「ひので」、太陽極冠プロミネンスのダイナミックな姿を観測

「ひので」に搭載された可視光磁場望遠鏡(SOT)は、太陽の極近くで頻繁に観測される“極冠プロミネンス”と呼ばれる大気構造の高解像動画観測を世界で初めて行い、極冠プロミネンスの中で起きているダイナミックな運動をとらえることに成功しました。

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太陽縁(画面下端)の上空に浮かぶ“極冠プロミネンス”をとらえた一例 (C)JAXA/NAOJ/NASA/ESA

この動画は、太陽縁(画面下端)の上空に浮かぶ“極冠プロミネンス”をとらえた一例で、長さ9万キロ、高さ3万キロもある1万度のプラズマのかたまりが、100万度の高温コロナ中に存在しています。コロナ磁場が低温プラズマを上空に長時間安定的に保持する役割を果たしていると想像されていますが、この「ひので」の観測は、プロミネンス底部から上昇する暗い構造やプロミネンス上部から滝のように落下するガス、渦の発生など今まで観測されていない新しい現象をとらえており、これらのダイナミックスを引き起こす物理過程の解明に今後の期待が持たれます。

この観測の初期成果は、SOT装置開発研究者グループによりアストロフィジカルジャーナルレター誌に発表されました。詳しい解説はScience@NASAをご覧ください。

2008年10月7日

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