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大気球(B50-49号機)による気球基本搭載機器の飛翔性能試験に成功

2007年6月15日(金)15時05分に、2007年度第1次気球実験の4号機として、気球基本搭載機器の飛翔性能試験を目的としたB50-49号機を三陸大気球観測所より放球しました。この気球の容積は5万立方メートルであり、およそ毎分330 mの速度で正常に上昇しました。放球40分後より排気弁を操作して、上昇速度をほぼ0にしました。気球が三陸大気球観測所東方280kmの海上に達した時点で気球を再上昇させました。気球は、放球3時間10分後に高度35.8kmで水平浮遊状態に入りました。その後、気球は西方に進行し、唐丹湾沖30kmに達した23時30分に指令電波を送信し、観測器を気球から切り離しました。観測器は、三陸大気球観測所東方60kmの海上にパラシュートで緩降下しました。観測器は、翌16日10時までに、ヘリコプターによる捜索の後、回収船によって無事回収されました。

本実験では、新しいPCMテレメータシステム、シリアル通信コマンドシステムの300kmまでの遠距離での通信性能と、200km遠方からの夜天観測用CCDカメラによるリアルタイム転送性能を試験しました。それぞれの試験において各搭載機器が所定の性能を有することが確認されました。これらの機器は今秋ブラジル共和国で実施される日伯共同気球実験での遠赤外線干渉計(FITE)実験に搭載される予定です。

放球時の地上気象状況は、天候:曇り、風速:毎秒2.0m、気温:摂氏19度でした。

この実験をもって、2007年度第1次気球実験は終了しました。本気球実験で予定していたB80-10号機は2007年度第2次気球実験において実施する予定です。ご協力いただいた関係各位に深く感謝いたします。

2007年6月18日

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