超音速インテークダイバータ基礎試験
研究申込者
亀田 正治 (東京農工大学)
研究要旨
エンジンインテーク前方の胴体(翼)で発生する境界層流入を防ぐために,インテークと胴体との接合部にすき間を設けるための構造物をダイバータという.本研究では,超音速機用エンジンインテークにおけるダイバータの設計指針を明らかにするための基礎実験を行った.実験では,平板上にインテークランプのみを載せた簡易模型(図1)を用いて,ランプから生じる衝撃波の構造をシュリーレン法による可視化,および,感圧塗料(PSP)による表面圧力場の観察から詳しく調べた.実験には,遷音速風洞を用い,主流マッハ数はM = 1.2, 1.3とした.その結果,ダイバータ高さhを高くする,また頂角θを大きくすることで衝撃波の離脱距離は大きくなる(図2)ことが分かった.


図1 ダイバータ基礎実験用風洞模型

図2 ダイバータ高さによるランプ先端付近衝撃波位置の変化(M = 1.3, = 60°)
各図上段はシュリーレン写真,下段はPSPによる模型表面圧力分布
Key words
超音速流れ,インテーク,衝撃波,離脱基準,感圧塗料
2009年度の研究成果
利用期間
平成21年12月14日 〜 平成21年12月25日