威圧塗料の動的風洞試験への適用

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研究申込者

浅井 圭介 (東北大学)

研究要旨

 火星や小惑星表面のサンプルを地上に持ち帰るサンプルリターンミッションにおいて,採取したサンプルを回収するために再突入カプセルが使用されている.空力加熱を抑えるために前縁半径が大きく全長の短い扁平形状が多く用いられているが,このような形状のカプセルは遷音速域において動的に不安定になることが確認されている.過去の研究により,この動的不安定性の原因はカプセル背面の圧力変動によると考えられているが、圧力孔では離散点での計測しかできないため,圧力変動と動的運動との関連性を論じることが難しい. そこで,本研究ではカプセル型物体の動的運動時における圧力分布を感圧塗料(PSP)によって計測し,動的不安定性と圧力変動との関連を調査する.特に今回の試験(図1)では,高速応答型のPSPを用い,背面圧力分布の時間変動を捕らえ(図2),各部の圧力変動とピッチ運動との関連性(図3)を明らかにした.


図1 風洞試験模型と可視化セットアップ



図2 感圧塗料による背面圧力分布の時間変動 (M=1.1)



図3 背面圧力変動とピッチ角の関係(各点におけるFFT解析結果) (M=1.1)


Key words

Re-entry Capsule, Pressure-Sensitive-Paint (PSP), Unsteady



2009年度の研究成果



利用期間

平成21年 11 月 2 日 〜 平成21年 11 月 13 日

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