TSTO実現に向けたフライバックブースター模型の実験

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研究申込者

麻生 茂 ( 九州大学 )

研究要旨

将来的な宇宙輸送システムの手段としてTSTOによる地球―宇宙の物資及び人の輸送が考えられている.TSTO の実現のためには子機の性能が高いことはもちろんのこと,親機も子機を分離した後,地上に帰還するまでの安全性や信頼性が重要であり高い空力性能を有さなければならない.そこで現在まで研究が行われてきた胴体断面形状に着目したWing-Body 型の宇宙往還機模型についてこれをフライバックブースター形式の親 機と考え,その空力特性について評価した.胴体断面形状が直角二等辺三角形と正方形のものについて特に今回は横の特性について調べた.その結果,高迎角にて胴体側面に沿って形成される剥離渦と胴体後方に位置する主翼との流れ場の干渉によって高い空力特性を示した直角二等辺三角形のモデルは横滑り角をとった場合に,高迎角においては剥離渦が逆に主翼の逆流を誘起して空力特性を悪化させるという問題点が明らかに なった。

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図 1. 実験模型の概略図と写真.

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図 2. 主翼オイルフローパターン (mach number:0.3, AoA=25 deg, side slip angle=15 deg)

Key words

Flyback Booster, Aerodynamics, Fuselage Configuration

2007年度の研究成果

石田 拓郎 (九州大), 麻生 茂 (九州大), 谷 泰寛 (九州大),  中原 徹也 (九州大), 橋本 潤一郎 (九州大), 入門 朋子 (ISAS/JAXA),  稲谷 芳人 (ISAS/JAXA),  ” TSTO 実現に向けたフライバックブースターモデルの空力特性に関する実験的研究 ”,  平成19年度 宇宙航行の力学シンポジウム,  相模原,  2007.

Takuro, ISHIDA, Shigeru, ASO, Yasuhiro, TANI, Tetsuya, NAKAHARA, Jun-ichiro, HASHIMOTO,  ” A Study of Fuselage Effects on Aerodynamic Performances of Reusable Launch Vehicles ”,  46th AIAA Aerospace Sciences Meeting and Exhibit,  Reno, America, 2008.

利用期間

平成19年8月20日〜8月24日