ルテニウム錯体系感圧塗料を用いた宇宙往還機模型の力計測

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研究者

藤井 孝藏 (ISAS/JAXA)

研究目的

本研究では,ルテニウム錯体系感圧塗料とpoly-IBM-co-TFEMバインダを用い,また実験画像後処理ソフトSMAPを開発することで,小型風洞から大型風洞に対して効率的でかつ信頼性のあるPSP/TSP計測システムを確立した.現在のPSP計測システムは励起光源に青色LEDを用いているので,安価でかつ簡易である.また,PSP/TSPの圧力感度,温度感度に関しては,十分な精度,信頼性を得るために,最適な配合比が得られた.SMAPはPSP/TSP計測における後処理を自動的に行うことができるソフトである.この計測システムをISAS/JAXAにおける大型風洞(遷音速風洞,超音速風洞)に適用し,宇宙往還機模型を用いてPSP計測を行った.宇宙往還機模型を用いたPSP計測は,通風時における模型の移動についての位置補正が困難であるが,マーカ点のエッジ検出やエリア別のマーカ点検出をすることで信頼性のある画像を取得することができるようになった.模型にかかる力計測についてはPSP計測データを3次元の模型データにマッピングした後に力を算出することで,天秤計測のデータとよい一致が見られた.

Key word

感圧塗料(PSP),超音速流れ,シュリーレン法,オイルフロー

2004年度の研究成果

伊藤匡人(青山学院大学), 大内弘文(青山学院大院) 藤井孝藏,大山聖,佐藤清,入門朋子(JAXA/ISAS),林光一(青山学院大) ”ルテニウム錯体系感圧塗料を用いた宇宙往還機模型の力計測,” 平成16年度宇宙航行の力学シンポジウム.

利用期間

平成16年11月1日〜11月12日